交通事故によって長期間の休業を余儀なくされた場合、治療の目的は単純に「痛みを減らすこと」だけではありません。
本来の目的は、日常生活動作(ADL)を回復し、仕事に必要な身体機能を再獲得し、再休業のリスクを抑えながら職場へ復帰できる状態を目指すことです。
この考え方は「リターントゥワーク(Return to Work:RTW)」と呼ばれ、労働医学、産業保健、リハビリテーション、運動器医学などの領域で重要なテーマになっています。
厚生労働省は、腰痛によって休業した労働者が職場復帰する際、腰痛の再発可能性を踏まえ、産業医等の意見を尊重し、重量物取扱い、作業方法、作業時間などについて必要な就業上の措置を行うことを示しています。さらに2026年2月に告示された「治療と就業の両立支援指針」では、長期休業からの復帰に際して、主治医や産業医等の意見、本人の意向、職場の意見などを総合的に勘案し、職場復帰後の就業上の措置や治療上の配慮を検討する考え方が示されています。
交通事故後の職場復帰では、
- 腰痛
- 頸部痛
- むち打ち
- 肩こり
- 背部痛
- 骨盤周囲の違和感
- 膝痛
- 股関節痛
- 手足のしびれ
- 筋力低下
- 関節可動域制限
- 長時間座位の困難
- 長時間立位の困難
- 歩行耐久性低下
- 重量物の持ち上げ困難
- 自動車運転の困難
などを総合的に評価する必要があります。
特に腰痛について、WHOは腰痛が仕事上の活動制限や生産性低下につながることを示し、リハビリテーションでは疼痛だけではなく、日常生活や仕事、社会参加などの機能回復を重視しています。
したがって、交通事故後の「治療終了」と「職場復帰可能」は必ずしも同じ意味ではありません。
- 1.交通事故後のリターントゥワーク(RTW)とは?
- 2.長期休業後に身体機能が低下するメカニズム
- 3.交通事故後の腰痛と職場復帰を妨げる主な身体機能
- 4.肉体労働・運送・介護職ではさらに詳細な評価が必要
- 5.職場復帰のために必要な身体機能評価
- 6.病院・整形外科と整骨院・鍼灸院の役割
- 7.「治療」と「コンディショニング」は同じではない
- 8.当院における「職場復帰」を意識した身体機能コンディショニング
- 9.骨盤矯正・骨格矯正をベースにした根本アプローチ
- 10.筋膜リリース・整体施術による動作改善
- 11.強い刺激が苦手な方への鍼灸・円皮鍼
- 12.EMS治療を職場復帰のコンディショニングに活用する考え方
- 13.職場復帰前に確認したい「作業別身体能力」
- 14.段階的な職場復帰(グラデーション型RTW)
- 15.「痛みゼロ」を職場復帰条件にしないという考え方
- 16.交通事故後の腰痛改善と再休業予防
- 17.当院が重視する「痛み」だけではない評価
- 18.高槻市・茨木市で交通事故後の職場復帰を目指す方へ
- 19.職場復帰支援で重要な「医療・職場・施術所」の連携
- 20.交通事故後の職場復帰で避けたい3つの誤解
- 21.よくある質問(FAQ)
- 22.まとめ|交通事故後の長期休業からの職場復帰では「痛み」から「仕事ができる身体」へ評価を広げる
1.交通事故後のリターントゥワーク(RTW)とは?
RTWの基本的な定義
Return to Workは、直訳すると「仕事への復帰」です。
しかし医学・産業保健・リハビリテーションの観点では、単純に職場へ戻ることだけを意味しません。
重要なのは、
現在の身体機能で、必要な仕事を安全かつ継続的に遂行できるか
という点です。
たとえば、デスクワーク中心の仕事であれば、
- 60分程度の座位
- パソコン操作
- 通勤
- 会議
- 書類作成
- トイレや休憩時の歩行
などが必要になります。
一方、製造業、建設業、運送業、介護職、看護職、営業職などでは、
- 立位
- 歩行
- 中腰
- 前屈
- しゃがみ動作
- 階段昇降
- 荷物運搬
- 重量物の持ち上げ
- 車両運転
- 反復動作
などが必要になります。
したがって、「痛みがゼロになったか」だけでは職場復帰の判断材料として不十分です。
「症状」と「仕事能力」は同じではない
腰痛が残っていても一定の仕事ができる場合があります。
逆に、痛みがそれほど強くなくても、
- 30分以上座れない
- 長時間歩けない
- 10kg程度の物を安全に持てない
- 階段を繰り返し昇降できない
などの機能制限があれば、職務内容によっては通常業務への復帰が難しくなることがあります。
このため、RTWでは「疼痛」「身体機能」「作業能力」「職場環境」を分離して評価します。
2.長期休業後に身体機能が低下するメカニズム
交通事故後の長期休業では、事故による直接的な損傷だけでなく、活動量低下による二次的な身体機能低下が問題になります。
不活動による筋機能低下
休業中に、
- 歩行量減少
- 階段使用減少
- 外出減少
- 重量物回避
- 運動不足
- 長時間の安静
などが続けば、体幹や下肢の筋活動が低下する可能性があります。
特に、
- 腹横筋
- 多裂筋
- 脊柱起立筋
- 大殿筋
- 中殿筋
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 下腿三頭筋
などの機能が仕事復帰に影響する場合があります。
防御性筋緊張
交通事故後の痛みが長期化すると、身体は痛みを回避するために特定の筋肉を過剰に緊張させることがあります。
腰部であれば、
- 腰方形筋
- 脊柱起立筋
- 多裂筋
- 腸腰筋
- 臀筋群
などの緊張が動作パターンに影響する可能性があります。
結果として、
痛み
↓
動作回避
↓
活動量低下
↓
筋機能低下
↓
身体活動への耐性低下
↓
仕事復帰への不安
というサイクルが形成される場合があります。
心理・社会的要因
腰痛は身体的な問題だけで説明できない場合もあります。
WHOは慢性腰痛では身体的要素だけでなく心理的・社会的要因を含む生物心理社会的アプローチが重要としています。
交通事故後では、
- 「また痛くなるのではないか」
- 「仕事中に悪化したらどうしよう」
- 「以前と同じ重量物を持てるのか」
- 「長時間運転しても大丈夫か」
などの不安が活動量低下につながることがあります。
これは「気の持ちよう」という意味ではなく、身体症状と行動、仕事環境、心理的要因を総合して評価する必要があるという意味です。
3.交通事故後の腰痛と職場復帰を妨げる主な身体機能
| 身体機能 | 仕事への影響 |
|---|---|
| 腰椎可動性 | 前屈・後屈・回旋動作 |
| 股関節可動性 | 中腰、しゃがみ、歩行 |
| 骨盤周囲機能 | 起立、歩行、重量物運搬 |
| 体幹筋持久力 | 長時間座位・立位 |
| 下肢筋力 | 階段、歩行、運搬 |
| 頸部可動性 | 運転、確認動作、デスクワーク |
| 肩関節機能 | 持ち上げ、上肢反復作業 |
| バランス能力 | 歩行、階段、屋外作業 |
| 心肺持久力 | 長時間勤務、移動 |
| 疼痛耐容性 | 継続的な業務遂行 |
デスクワークの場合
デスクワークでは、
- 長時間座位
- パソコン操作
- モニター視認
- 腕を前方へ保持
- 頸部前方位
- 肩甲帯固定
などが繰り返されます。
交通事故後に頸部痛や腰痛が残っている場合、短時間の作業では問題なくても、数時間の連続業務によって症状が増悪する場合があります。
そのため、
「仕事ができる・できない」
という二択ではなく、
「何分間なら座位可能か」
「何分間の連続作業で症状が増えるか」
などの作業耐容能を考える必要があります。
4.肉体労働・運送・介護職ではさらに詳細な評価が必要
重量物取扱い、介護・看護、運送、建設などでは、腰部への機械的負荷が大きくなります。
厚生労働省も、腰痛予防の対象として重量物取扱い作業、長時間の同一姿勢、不自然な姿勢、介護・看護作業、車両運転作業などを挙げています。
例えば介護職の場合、
- ベッド上での体位変換
- 車椅子への移乗
- 起立介助
- 入浴介助
- 中腰姿勢
- 重量物運搬
などがあります。
運送業では、
- 長時間運転
- 荷物の積み降ろし
- 荷台への昇降
- 重量物運搬
- 長時間座位
などがあります。
デスクワークでは身体的負荷が少なく見える一方、
- 長時間座位
- 頸部前屈
- 上肢固定
- 休憩不足
によって腰痛・頸部痛・肩こりが継続する場合があります。
つまり、同じ「腰痛」でも必要な身体能力は職業によって異なります。
5.職場復帰のために必要な身体機能評価
腰部
腰痛改善を目的とする場合でも、単に疼痛部位を確認するだけでは不十分です。
確認項目として、
- 前屈
- 後屈
- 側屈
- 回旋
- 起立
- 着座
- 歩行
- しゃがみ動作
- 重量物保持
- 中腰
- 長時間座位
などがあります。
骨盤・股関節
腰部と骨盤・股関節は歩行、立位、しゃがみ動作、重量物運搬などで連動します。
そのため、
- 股関節屈曲
- 股関節伸展
- 内旋
- 外旋
- 中殿筋機能
- 大殿筋機能
- 骨盤周囲の安定性
などを確認します。
頸部・肩甲帯
むち打ち後の職場復帰では、
- 頸部回旋
- 頸部屈曲
- 頸部伸展
- 肩関節挙上
- 肩甲骨運動
- 上肢保持
なども重要です。
特に車両運転では、左右確認のための頸部回旋が必要になるため、頸部可動域制限が仕事へ直接影響する場合があります。
6.病院・整形外科と整骨院・鍼灸院の役割
整形外科・医療機関
交通事故後に長期休業が必要となるほどの症状がある場合、まず医学的診断が重要です。
整形外科では必要に応じて、
- 問診
- 身体診察
- X線
- MRI
- CT
- 神経学的評価
- 薬物療法
- リハビリテーション
- 診断書
- 就業に関する医学的判断
などが行われます。
特に、
- 筋力低下
- 感覚障害
- 進行するしびれ
- 排尿・排便障害
- 骨折疑い
- 重度外傷
- 強い夜間痛
- 発熱を伴う痛み
などがある場合には、医療機関での評価が優先されます。
整骨院・鍼灸院
整骨院・鍼灸院では、医師による診断を補完する形で、運動器の機能や動作、筋緊張、関節可動性などを評価し、身体機能改善をサポートすることができます。
特に職場復帰を想定する場合、
「痛みがあるか」
だけではなく、
「仕事で必要な動作ができるか」
を評価することが重要です。
7.「治療」と「コンディショニング」は同じではない
長期休業後の職場復帰では、治療とコンディショニングを区別することが重要です。
治療
主に、
- 疾患・外傷の診断
- 炎症
- 疼痛
- 神経症状
- 組織損傷
などに対応します。
コンディショニング
主に、
- 関節可動性
- 筋力
- 筋持久力
- 柔軟性
- バランス
- 動作能力
- 作業耐久性
- 身体の使い方
などを確認します。
NICEの腰痛ガイドラインでは、必要に応じて運動療法、徒手療法などを用いながら日常活動や仕事への復帰を促す考え方が示されています。
また、4週間以上の長期休業者については、段階的な活動プログラムや職場評価などを含む復職支援を検討する考え方も示されています。
8.当院における「職場復帰」を意識した身体機能コンディショニング
茨木あゆみ鍼灸整骨院では、12年以上の臨床経験を基礎として、交通事故後の腰痛、頸部痛、肩こり、背部痛、骨盤周囲の違和感などについて、症状部位だけではなく身体全体の運動機能を確認します。
長期休業から職場へ戻る場合には、
痛みの軽減 → 動作回復 → 活動量回復 → 作業耐容能向上 → 職場復帰
という流れを意識します。
ただし、職場復帰の可否そのものを整骨院が決定するものではありません。
医学的な就業可否については、主治医・産業医等の判断や職場との調整が必要です。厚生労働省も、長期休業後の職場復帰について、主治医や産業医等の意見、本人の意向、職場側の意見などを総合的に検討する考え方を示しています。
9.骨盤矯正・骨格矯正をベースにした根本アプローチ
長期休業後の腰痛改善では、腰部に対する局所的な施術だけでなく、骨盤・脊柱・股関節・胸郭などの動きを確認します。
当院では、無理な姿勢矯正を強要せず、「骨格矯正をベースにした根本アプローチ」で痛まない身体づくりをサポートします。
ここでいう骨格矯正とは、「骨がズレているから痛い」「骨を元の位置へ戻せば必ず改善する」という単純な考え方ではありません。
評価対象となるのは、
- 関節可動性
- 筋緊張
- 身体の使い方
- 姿勢制御
- 左右差
- 骨盤・股関節の運動
- 脊柱の可動性
などです。
例えば、職場で床から荷物を持ち上げる作業が必要なら、
股関節屈曲
+
膝関節屈曲
+
骨盤運動
+
体幹安定性
+
上肢の荷重
という複合動作を評価する必要があります。
単に「腰の筋肉を柔らかくする」だけでは、実際の作業能力を十分に評価できません。
10.筋膜リリース・整体施術による動作改善
交通事故後には、疼痛回避による筋緊張や動作の左右差が残る場合があります。
そのため、
- 腰部
- 殿部
- 大腿部
- 胸郭
- 肩甲帯
- 頸部
などの筋・筋膜の状態を確認します。
筋膜リリースや整体施術を行う場合も、目的は「筋膜を無理やり剥がす」ことではなく、筋緊張や関節運動、動作パターンなどを確認しながら、身体を動かしやすい状態へ整えることです。
11.強い刺激が苦手な方への鍼灸・円皮鍼
長期休業後は、身体機能だけでなく疼痛への過敏性や筋緊張が問題になる場合があります。
当院では、強い刺激が苦手な方に対して、比較的刺激の少ない「円皮鍼(えんぴしん)」を用いた血流改善を目的とするアプローチを優先的に提案する場合があります。
円皮鍼は皮膚へ貼付するタイプの鍼で、通常の長い鍼を深く刺す施術とは異なります。
そのため、
- 鍼が怖い
- 強い刺激が苦手
- 刺激量を抑えたい
という方の選択肢になります。
ただし、刺激を全く感じないことを保証するものではなく、個人差があります。
また、鍼灸によるアプローチは、交通事故による骨折、神経損傷、重大な構造的損傷などを診断・治療するものではありません。
医学的に確認すべき問題がある場合は、医療機関での評価を優先します。
12.EMS治療を職場復帰のコンディショニングに活用する考え方
長期休業後には、腰痛や頸部痛そのものだけではなく、活動量低下に伴う体幹・下肢の筋機能低下が問題になることがあります。
そのような場合、状態に応じてEMS治療を補助的に使用することがあります。
EMSは電気刺激によって筋収縮を誘発する方法です。
例えば、
- 体幹筋活動
- 腹部筋群
- 骨盤周囲
- 下肢筋群
などへの補助的な筋刺激を検討します。
ただし、EMSだけで職場復帰が完成するわけではありません。
重要なのは、
EMS
+
手技
+
関節可動性改善
+
実際の運動
+
動作練習
+
日常生活での活動量調整
という組み合わせです。
13.職場復帰前に確認したい「作業別身体能力」
デスクワーク
確認項目:
- 座位耐久時間
- 立ち上がり
- 歩行
- 頸部回旋
- 肩関節可動域
- パソコン操作姿勢
- 休憩頻度
営業職
確認項目:
- 長時間運転
- 車の乗降
- 歩行
- 階段
- 荷物運搬
- 外回り耐久性
製造業
確認項目:
- 立位耐久性
- 反復動作
- 中腰
- 重量物
- 上肢作業
- 歩行
- 階段
介護・看護
確認項目:
- 起立介助
- 移乗介助
- 中腰
- 前屈
- 体位変換
- 歩行介助
- 入浴介助
運送・ドライバー
確認項目:
- 長時間座位
- 頸部回旋
- 車両乗降
- 荷物の積み降ろし
- 重量物
- 長時間勤務
つまり「腰痛改善」という同じ目的でも、職種によって必要な身体機能が異なります。
14.段階的な職場復帰(グラデーション型RTW)
長期休業後にいきなり通常業務へ戻ることが負担になる場合があります。
そのため、
第1段階
- 短時間勤務
- 座位中心
- 軽作業
- 重量物回避
- 十分な休憩
第2段階
- 勤務時間延長
- 軽度の立位
- 短時間の歩行
- 軽量物運搬
第3段階
- 通常勤務時間
- 通常作業の一部
- 作業量増加
第4段階
- 通常業務
- 通常作業量
- 通常勤務時間
というように段階的に負荷を上げる考え方があります。
厚生労働省の腰痛対策でも、職場復帰時には重量物取扱い等の作業方法や作業時間について必要な措置を講じることが示されています。
また、腰痛に関する職場環境整備の例として、荷物の重量を減らす、仕事のペースや頻度を減らす、勤務時間・日数を減らす、休憩時間を増やす、段階的に仕事へ復帰することなどが挙げられています。
15.「痛みゼロ」を職場復帰条件にしないという考え方
腰痛では、「痛みが完全になくなるまで仕事をしてはいけない」と考えると、結果として活動量が低下し、職場復帰がさらに遅れる場合があります。
NICEは腰痛患者に対して、可能な範囲で通常の日常活動を継続すること、必要に応じて仕事への復帰を支援することを推奨しています。
ただし、これは「痛みがあっても無理をして働く」という意味ではありません。
重要なのは、
現在の症状に合わせて、安全な範囲で活動量を調整すること
です。
例えば、
「30分座ると痛む」
のであれば、
「最初から8時間座り続ける」
のではなく、
「短時間座位→休憩→立位・歩行→再度座位」
というように負荷を調整する考え方があります。
仕事復帰の具体的な制限や就業可否については、主治医・産業医・勤務先との調整が必要です。
16.交通事故後の腰痛改善と再休業予防
長期休業後に重要なのは、一度職場へ戻ることだけではありません。
再び休業しないこと
が重要です。
厚生労働省も腰痛について再発可能性を踏まえ、職場復帰時に作業方法、作業時間などの措置を講じることを示しています。
そのため職場復帰後も、
- 筋力
- 柔軟性
- 体幹安定性
- 姿勢
- 動作
- 睡眠
- 運動習慣
- 作業環境
などを継続的に管理することが重要です。
WHOも腰痛について、身体活動、運動、睡眠、職場のエルゴノミクス調整などを含めた包括的な管理を挙げています。
17.当院が重視する「痛み」だけではない評価
茨木あゆみ鍼灸整骨院では、交通事故後の身体を、
疼痛 → 可動性 → 筋機能 → 動作 → 仕事
という流れで評価することを重視します。
例えば腰痛がある患者様でも、
「腰が痛い」
という情報だけでは、実際の仕事への影響は分かりません。
そこで、
- 何分座れるか
- 何分立てるか
- 何分歩けるか
- 階段は可能か
- 前屈できるか
- しゃがめるか
- 荷物を持てるか
- 自動車運転が可能か
などを確認します。
職業と症状を結び付けることで、「どの機能を改善させる必要があるのか」を具体化できます。
18.高槻市・茨木市で交通事故後の職場復帰を目指す方へ
高槻市・茨木市周辺では、
- 自動車通勤
- 原付通勤
- 電車通勤
- 自転車
- デスクワーク
- 営業
- 製造業
- 運送業
- 介護・看護
- 接客業
など、職種・通勤形態が多様です。
そのため、交通事故後の腰痛やむち打ちの改善を考える場合にも、「症状名」だけではなく「仕事で必要な動作」を確認することが重要です。
例えば高槻市・茨木市間を自動車で通勤する場合には、
- 運転姿勢
- 長時間座位
- 頸部回旋
- 乗降動作
- 渋滞中の同一姿勢
などが身体への負荷となる可能性があります。
デスクワークの場合には、
- 座位時間
- モニター位置
- キーボード位置
- 肩甲帯の緊張
- 頸部前方位
- 休憩頻度
などを確認します。
茨木あゆみ鍼灸整骨院では、12年以上の臨床経験を基礎として、交通事故後の腰痛、頸部痛、肩こり、骨盤周囲の不調などについて、仕事復帰後の身体活動まで考慮したコンディショニングを検討します。
19.職場復帰支援で重要な「医療・職場・施術所」の連携
職場復帰は一つの機関だけで完結するものではありません。
医療機関
- 診断
- 検査
- 治療
- 症状の医学的評価
- 就業可否に関する医学的意見
職場・人事労務
- 勤務時間調整
- 業務変更
- 重量物制限
- 休憩設定
- 配置転換
- 復帰スケジュール
産業医・産業保健スタッフ
- 作業内容評価
- 就業上の措置
- 健康管理
- 復職支援
整骨院・鍼灸院
- 運動器の状態確認
- 筋緊張
- 関節可動性
- 身体動作
- コンディショニング
- 運動機能改善支援
という役割分担が考えられます。
厚生労働省の2026年の「治療と就業の両立支援指針」でも、人事労務担当部門や産業保健スタッフなどによる組織的支援、主治医・産業医等の意見を踏まえた就業上の措置が示されています。
20.交通事故後の職場復帰で避けたい3つの誤解
「痛みがなくなるまで何もしてはいけない」
必ずしも正しくありません。
腰痛では、状態に合わせて通常活動を継続し、必要に応じて運動や仕事復帰を支援することが推奨されています。
「仕事に復帰できたら治療は終了」
これも同一ではありません。
職場復帰後も再発予防のため、作業環境、身体機能、活動量を継続的に管理する必要があります。厚生労働省も腰痛の再発リスクを踏まえた復帰時の措置を示しています。
「腰痛は腰だけを見ればよい」
これも不十分です。
腰痛では、腰椎、骨盤、股関節、体幹筋、下肢、胸郭などの運動連鎖を確認する必要があります。
WHOも腰痛の評価・管理では、身体的要因だけでなく心理・社会的要因を含めた包括的評価を重視しています。
21.よくある質問(FAQ)
Q1.交通事故後、長期間休職しています。仕事へ戻る前に何を確認すべきですか?
まず医学的な治療状況と、仕事に必要な身体機能を分けて確認します。
具体的には、
- 座位時間
- 立位時間
- 歩行距離
- 階段昇降
- 前屈
- しゃがみ
- 重量物
- 運転
- 頸部回旋
- 上肢作業
などを確認します。
職場復帰の医学的可否については主治医・産業医等の判断が重要であり、整骨院ではその判断を代替しません。
Q2.腰痛が少し残っていても職場復帰できますか?
可能性はありますが、仕事の内容と残存する機能制限によって異なります。
NICEでは、腰痛の管理において通常活動の継続や仕事への復帰を支援する考え方が示されています。
ただし、重量物作業、介護、運送など身体的負荷が大きい仕事では、業務内容を段階的に戻す必要がある場合があります。
Q3.交通事故後の腰痛改善に骨盤矯正は有効ですか?
骨盤矯正という名称だけで、すべての腰痛が改善すると判断することはできません。
重要なのは、骨盤単独ではなく、腰椎、股関節、体幹筋、姿勢、動作パターンなどを総合的に評価することです。
当院では無理な姿勢矯正を強要せず、骨格矯正をベースにした根本アプローチで身体機能の改善をサポートします。
Q4.長期休業後で体力が落ちています。EMS治療は使えますか?
状態に応じて補助的に活用を検討する場合があります。
EMSは筋収縮を誘発する方法ですが、職場復帰に必要な能力は筋力だけではありません。
歩行、階段、座位、立位、重量物運搬など、実際の仕事に近い動作や運動も重要です。
Q5.強い鍼刺激が苦手です。交通事故後でも鍼灸を受けられますか?
状態を確認したうえで、比較的刺激の少ない円皮鍼を用いた血流改善を目的とするアプローチを検討できます。
当院では強い刺激が苦手な方に円皮鍼を優先的に提案する場合があります。
ただし、骨折や神経損傷などが疑われる場合は、まず医療機関での診断・検査を優先します。
22.まとめ|交通事故後の長期休業からの職場復帰では「痛み」から「仕事ができる身体」へ評価を広げる
交通事故後の長期休業から職場へ復帰する場合、単純な疼痛改善だけでは不十分なケースがあります。
重要なのは、
- 疼痛
- 関節可動性
- 筋力
- 筋持久力
- 歩行能力
- バランス
- 姿勢
- 動作
- 作業耐容能
- 日常生活動作
- 仕事上の動作
- 通勤能力
まで含めて身体機能を評価することです。
特に腰痛では、「座れるか」「立てるか」「歩けるか」「前屈できるか」「荷物を持てるか」「運転できるか」など、仕事内容に直結する機能を確認することが重要です。
厚生労働省は、腰痛による休業後の復帰では再発リスクを考慮し、作業方法や作業時間について必要な措置を講じることを示しています。2026年2月に示された治療と就業の両立支援指針でも、主治医・産業医等の意見、本人の意向、職場側の意見を踏まえた復帰後の就業上の措置が重視されています。
国際的にも、WHOは腰痛を仕事や社会参加を制限する主要な要因として位置付け、リハビリテーションでは疼痛だけではなく、活動・参加・身体機能の回復を重視しています。
茨木あゆみ鍼灸整骨院では、12年以上の臨床経験を基礎として、交通事故後の腰痛、むち打ち、頸部痛、肩こり、背部痛、骨盤周囲の不調などについて、症状のある部位だけではなく、脊柱、骨盤、股関節、肩甲帯、筋肉、筋膜、姿勢、歩行、動作まで含めて身体状態を確認します。
無理な姿勢矯正を強要せず、骨格矯正をベースにした根本アプローチによって、職場復帰後も身体を動かしやすい状態、痛まない身体づくりをサポートします。
強い刺激が苦手な方には、比較的刺激の少ない円皮鍼(えんぴしん)を用いた血流改善を目的とする鍼灸アプローチを優先的に提案する場合があります。さらに、筋膜リリース、整体施術、骨盤矯正、骨格矯正、EMS治療などを、身体状態や目的に応じて補助的に組み合わせます。
交通事故後の職場復帰では、「仕事に戻る日」をゴールにするだけではなく、「復帰した後に継続して仕事を行える身体機能」を目標としてコンディショニングを考えることが重要です。
高槻市・茨木市周辺で交通事故後の腰痛改善、骨盤矯正、骨格矯正、鍼灸、円皮鍼、EMS治療などについて施術内容を確認したい場合は、当院の施術内容をご確認ください。

