交通事故後の「手足のしびれ」はむちうちだけ?頸椎神経根症をジャクソンテスト・スパーリングテストから解説|茨木市・高槻市

交通事故のあとに、

「首が痛いだけだったのに、数日後から腕がしびれてきた」

「肩から腕、手指にかけて電気が走るような痛みがある」

「首を後ろに反らすと、腕のしびれが強くなる」

「レントゲンでは骨折がないと言われたのに、手の感覚がおかしい」

といった症状が出ることがあります。

交通事故後のこうした症状を「単なるむちうち」「肩こり」「首の筋肉の緊張」と考えるのは危険な場合があります。

なぜなら、頸椎から腕へ伸びる神経根が刺激・圧迫される「頸椎神経根症」が関係している可能性があるためです。

日本整形外科学会も、頚椎症性神経根症では肩から腕にかけての痛み、手指のしびれ、筋力低下、感覚障害などが生じ、頸椎を後ろに反らすと症状が増強することがあると説明しています。(joa.or.jp

交通事故では、もともと存在していた頸椎の変性や椎間板の問題が事故を契機に症状化するケースもあれば、外傷によって頸部周囲組織に負荷が加わり、神経根症状が出現する場合もあります。

この記事で扱う重要な検査が、

Jackson test(ジャクソンテスト、Jackson compression test)

Spurling test(スパーリングテスト)

です。

これらは頸椎神経根症を疑う際に使われる代表的な誘発テストですが、どちらか一方が陽性だから神経根症と診断できるわけではありません。

2025年のSpurling testに関する系統的レビュー・メタ解析では、感度は約0.53、特異度は約0.92とされ、陽性なら診断を支持しやすい一方、陰性だから神経根症を十分に否定できる検査ではないとされています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

さらに2026年に公表された身体診察テストの系統的レビュー・メタ解析でも、Spurling testの診断精度には研究間のばらつきがあり、エビデンスの確実性には限界があるとされています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

したがって、交通事故後のしびれについて重要なのは、単独の検査結果ではなく、

事故状況+症状分布+筋力+感覚+腱反射+頸部可動域+誘発テスト+必要な画像検査

を組み合わせて評価することです。

本記事では、交通事故後に手足のしびれが生じるメカニズム、頸椎神経根症とむちうちの違い、Jackson test・Spurling testの意味、整形外科と整骨院の役割、自賠責保険施術、茨木市・高槻市周辺での交通事故治療について詳しく解説します。


1. 交通事故後の手足のしびれは何を意味するのか?

「しびれ」は病名ではなく症状

「手がしびれる」というのは診断名ではありません。

しびれには、

  • 神経根の障害
  • 脊髄の障害
  • 末梢神経の圧迫
  • 血流障害
  • 糖尿病などの末梢神経障害
  • ビタミン欠乏
  • 薬剤
  • その他の神経疾患

など多くの原因があります。

日本整形外科学会も、しびれの原因には脊髄、神経根、末梢神経などさまざまな病態があると説明しています。(joa.or.jp

そのため、交通事故後に手がしびれた場合、

「むちうちだから仕方ない」

と決めつけるのではなく、

「どの神経系が関係しているのか」

を確認する必要があります。


2. 頸椎神経根症とは?

頸椎から出る神経根が刺激・圧迫される状態

脊髄は脳から身体へ情報を伝える中枢神経です。

頸椎の各椎間からは、脊髄から分かれた神経根が左右に出て、肩、腕、手指へ向かいます。

この神経根が、

  • 椎間板の膨隆・ヘルニア
  • 骨棘
  • 椎間孔狭窄
  • 炎症
  • 外傷後の組織変化

などによって刺激・圧迫されると、神経根症状が生じることがあります。

日本整形外科学会は、頚椎症性神経根症について、椎間板の膨隆や骨棘形成などによって神経根が圧迫・刺激され、肩から腕の痛み、手指のしびれ、筋力低下、感覚障害などが生じると説明しています。(joa.or.jp


「頚椎症性神経根症」と「交通事故による神経根症」は同じではない

ここは区別が必要です。

頚椎症性神経根症は一般に加齢変化との関連が強く、

  • 椎間板変性
  • 骨棘
  • 椎間孔狭窄

などが背景になります。

一方、交通事故後の神経症状では、

  • 外傷による頸椎周囲の負荷
  • 既存の変性病変の症状化
  • 椎間板病変
  • 神経周囲組織への刺激

など、複数の可能性があります。

したがって、

「交通事故に遭ったから頚椎症性神経根症になった」

と一律に説明することはできません。


3. 頸椎から出る神経根と症状の分布

頸椎神経根症では、どの神経根が関係しているかによって、しびれ・痛み・筋力低下の場所が異なることがあります。

代表的には、

神経根症状の例
C5肩周囲、上腕外側など
C6前腕橈側、親指側など
C7中指を中心とした領域など
C8小指・薬指側、前腕尺側など
T1前腕・手の尺側など

ただし、これは典型的なパターンを整理したもので、すべての患者が教科書通りの分布になるわけではありません。

また、神経根症状と末梢神経障害では分布が異なるため、詳細な感覚検査が重要になります。


4. 「首の痛み+腕のしびれ」は神経根症を疑う重要な組み合わせ

交通事故後に、

首の痛み

腕の痛み・しびれ

が出ている場合には、頸椎神経根症を鑑別する価値があります。

特に、

  • 首を後ろに反らすと腕がしびれる
  • 首を回すと腕への痛みが出る
  • 指先の感覚が鈍い
  • 握力が低下した
  • 腕に電気が走る
  • 咳やくしゃみで腕への症状が強くなる

といった症状が伴う場合には、神経根の関与を考える必要があります。

ただし、これだけで診断はできません。


5. むちうちと神経根症はどう違う?

一般的な「むちうち」は医学的な単一病名ではありません。

日本整形外科学会では、いわゆるむち打ち症には外傷性頚部症候群、頚椎捻挫、神経根症、脊髄損傷などが含まれ得るとしています。(joa.or.jp

したがって、

むちうち

神経根症

は完全に別々のものとは限りません。

交通事故後の頸部捻挫の中に神経根症状を伴う患者がいる、というように考える方が実態に近い場合があります。


6. なぜ交通事故で神経根症状が出ることがあるのか?

交通事故では頸椎に、

  • 屈曲
  • 伸展
  • 回旋
  • 側屈
  • せん断
  • 圧縮

などが複合して加わります。

特に追突事故では、頭部と体幹の運動に時間差が生じることがあります。

その結果、

頸椎周囲組織への負荷

椎間板・関節・筋・靭帯などへの刺激

神経根周辺への機械的・炎症性刺激

肩・腕・手指への放散痛やしびれ

という流れが考えられます。

ただし、すべての交通事故後の神経症状が外傷性神経根損傷によるものとは限りません。

事故前から存在していた頸椎症、椎間板変性などが事故をきっかけに症状化した可能性もあります。


7. 「しびれ=神経が圧迫されている」とは限らない

これも重要です。

しびれがあるからといって、MRIで神経根が明確に圧迫されているとは限りません。

神経症状には、

  • 機械的圧迫
  • 炎症
  • 神経の過敏性
  • 神経周辺組織の状態
  • 中枢神経系の疼痛処理

など複数の要素が関係する可能性があります。

逆に、MRIで椎間孔狭窄などが見つかっても、それが現在のしびれの原因とは限りません。

画像所見と症状分布、神経学的所見を一致させる必要があります。


8. Jackson test(ジャクソンテスト)とは?

Jackson test、Jackson compression testは、頸椎神経根症を疑うときに使用される代表的な誘発テストです。

一般的には、

頸部を伸展・側屈させた状態で、頭部に軸方向の圧迫を加え、腕への放散痛やしびれが再現されるか

を確認します。

目的は、

頸椎椎間孔周辺への負荷によって神経根症状が誘発されるか

をみることです。

Jackson testとSpurling testは、頸椎神経根症の評価に用いられる代表的な誘発テストとして臨床・医学教育で扱われています。([turn914351search2)

ただし、検査を受ける人自身が自分で行うべきテストではありません。

交通事故直後の頸部外傷に対して無理に圧迫を加えると、症状を悪化させる可能性があります。


9. Spurling test(スパーリングテスト)とは?

Spurling testも頸椎神経根症を疑う際に利用される代表的な検査です。

一般的には、

  • 頸部伸展
  • 症状側への側屈・回旋
  • 軽度~適切な軸方向圧迫

などを組み合わせ、腕への放散痛やしびれが再現されるかを確認します。

重要なのは、

単なる首の痛みが出るかではなく、患者が普段訴えている神経根性の腕症状が再現されるか

という点です。

研究によって検査手技の定義は異なるため、「Spurling test陽性」の意味を文献ごとに完全に同一視することはできません。


10. Spurling testの診断精度

Spurling testについては、研究によって感度・特異度が大きく異なります。

過去の系統的レビューでは、特異度は0.89~1.00と比較的高い一方、感度は0.38~0.97と幅がありました。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

さらに2025年の系統的レビュー・メタ解析では、

  • 感度:約53%
  • 特異度:約92%
  • 陽性尤度比:約3.28
  • 陰性尤度比:約0.28

と報告されています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

この数字から重要なのは、

陽性なら神経根症の可能性を高める

一方、

陰性だけでは神経根症を十分に否定できない

ということです。

つまりSpurling testは、

「単独診断検査」ではなく、臨床推論を補助する検査

として使うべきです。


11. Jackson testはどの程度信頼できるのか?

Jackson testは臨床上よく知られた検査ですが、Spurling testほど診断精度を独立して検討した高品質研究は多くありません。

実際、頸椎症性神経根症患者を対象とした研究では、初回評価時のJackson test陽性率29%、Spurling test陽性率69%という結果が報告されています。ただし、これはJackson testの感度・特異度そのものを示した研究ではなく、特定の研究集団における陽性率です。(pmc.ncbi.nlm.nih.gov

したがって、

「Jackson testの陽性率が低い=神経根症が少ない」

とは結論できません。

Jackson testについては、病歴、神経学的検査、Spurling test、上肢神経学的検査、必要に応じた画像検査などと組み合わせて解釈する必要があります。


12. Jackson testとSpurling testの違い

両者は非常に似た目的で使用されますが、検査法の詳細には違いがあります。

項目Jackson testSpurling test
主な目的神経根症状の誘発神経根症状の誘発
首の伸展
側屈・回旋手技により異なる
軸方向圧迫
腕への放散痛評価対象評価対象
診断上の位置付け補助検査補助検査
単独診断不適不適

「陽性・陰性」の二択だけで判断せず、

どの症状が、どの方向で、どこまで再現されたか

を重要視します。


13. 「首が痛い」だけなら神経根症とは限らない

例えば、

「首を反らしたら首の後ろが痛かった」

というだけなら、Spurling test陽性と単純に扱うことはできません。

より重要なのは、

首を反らすと、普段の腕のしびれ・放散痛が再現された

かどうかです。

神経根症では、

  • 頸部痛
  • 肩甲部痛
  • 上腕痛
  • 前腕痛
  • 手指のしびれ
  • 感覚障害
  • 筋力低下

などの組み合わせを確認します。


14. 神経根症を疑う場合は「筋力・感覚・反射」も重要

誘発テストだけでは不十分です。

神経根症の評価では、

筋力

  • 肩の挙上
  • 肘屈曲
  • 手関節伸展
  • 肘伸展
  • 手指屈曲・伸展

などを確認します。

感覚

皮膚の感覚を左右比較します。

腱反射

  • 上腕二頭筋反射
  • 腕橈骨筋反射
  • 上腕三頭筋反射

などを確認します。

頸椎神経根症の分類では、デルマトームに沿った感覚障害、Spurling test陽性、上肢神経ダイナミックテストなどが臨床所見として利用されています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov


15. 「神経根症」と「脊髄症」を区別する必要がある

これは交通事故後のしびれで特に重要です。

神経根症

主に、

  • 片側の腕
  • 手指

に症状が出やすい傾向があります。

脊髄症

脊髄そのものに問題があるため、

  • 両手のしびれ
  • 手指の細かい動作障害
  • ボタンが留めにくい
  • 箸が使いにくい
  • 歩きにくい
  • 足のつっぱり
  • バランス障害

などが出ることがあります。

脊髄症では早期の医学的評価が重要です。


16. 交通事故後の「手足のしびれ」は緊急度が違う

比較的注意して経過を見るケース

  • 軽い片側のしびれ
  • 症状が改善している
  • 筋力低下なし
  • 歩行障害なし

医療機関で早めに評価すべきケース

  • 筋力が落ちてきた
  • しびれが広がっている
  • 両手・両足に症状がある
  • 手指の細かい動作がしにくい
  • 歩きにくい
  • 強い放散痛
  • 症状が急速に悪化する

特に筋力低下や歩行障害は、「単なるむちうち」として扱わないことが重要です。


17. MRIで神経根症を確認できるのか?

MRIは頸椎神経根症の評価で重要な検査です。

椎間板ヘルニア、椎間孔狭窄、骨棘など、神経根を圧迫する構造を確認できる場合があります。

日本整形外科学会も、X線で頚椎症性変化を確認し、MRIで神経根の圧迫や椎間孔狭窄などを評価することがあると説明しています。(joa.or.jp

ただし、MRIの画像所見と症状が完全に一致するとは限りません。


18. レントゲンだけでは神経根症を十分に評価できない場合がある

X線では、

  • 頸椎の骨性変化
  • 椎間腔
  • 骨棘
  • アライメント

などを確認できます。

しかし、神経根そのものや椎間板・神経周囲軟部組織の詳細な評価には限界があります。

したがって、

「レントゲンで骨折なし」

「神経根に問題なし」

は同義ではありません。

しびれが続く場合には、症状に応じて医師がMRIなどの追加検査を判断します。


19. 交通事故後の神経根症状で考えられる原因

原因特徴
頸椎椎間板ヘルニア腕への放散痛・しびれ
頸椎症骨棘・椎間孔狭窄
外傷後の神経根刺激事故後に症状が出現
既存病変の症状化事故を契機に発症・増悪
筋・関節由来痛神経症状に似た放散痛
末梢神経障害手根管・肘部管など
脊髄症両手・歩行障害など

ここからも分かるように、

「交通事故後に手がしびれた」

という一つの情報だけでは、原因は確定できません。


20. 肩の疾患と頸椎神経根症を鑑別する

腕の痛み・しびれがある場合には、

  • 頸椎神経根症
  • 肩関節疾患
  • 腕神経叢障害
  • 末梢神経障害

などを区別する必要があります。

例えば肩関節の動作で痛みが出ても、神経根症状がない場合には肩由来の可能性が高くなることがあります。

一方、

首の動きで腕のしびれが再現される

場合には頸椎由来をより疑います。

2020年の診断精度研究でも、「腕の痛みが首の痛みより強い」「しびれ・感覚異常」「Spurling test陽性」「腱反射低下」などが頸椎神経根症の臨床推論を助ける所見として報告されています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov


21. 上肢神経ダイナミックテストとは?

頸椎神経根症では、Spurling test以外にも、

Upper Limb Neurodynamic Test(ULNT)

が使われることがあります。

これは上肢を特定の方向に配置して、神経系に張力を加え、症状が再現・変化するかをみるテストです。

2023年のメタ解析では、ULNT1の感度約0.69、特異度約0.54とされましたが、研究全体のエビデンスの確実性は非常に低いと評価されています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

つまり、

Spurling testもULNTも単独で診断するものではない

ということです。


22. Jackson・Spurling testの結果をどう組み合わせるか?

臨床では、

① 症状の聞き取り

「どこがしびれる?」

「どの指がしびれる?」

「首を動かすと悪化する?」

② 神経学的検査

  • 筋力
  • 感覚
  • 反射

③ 誘発テスト

  • Jackson
  • Spurling
  • ULNT

④ 必要に応じて画像

  • X線
  • MRI
  • CT

というように段階的に考えます。

この方が、単独の検査結果だけを見るより合理的です。


23. 交通事故後にSpurling testを自分でやってもいい?

推奨しません。

Spurling testは頸部伸展・回旋などに圧迫を加える検査であり、交通事故直後の負傷者が自己判断で行うものではありません。

特に、

  • 強い首の痛み
  • しびれ
  • 筋力低下
  • 骨折の可能性
  • めまい
  • 強い頭痛

などがある場合には、専門家による評価が必要です。

「自分でやって陽性だったから神経根症」と判断するのも適切ではありません。


24. 整形外科と整骨院では何が違うのか?

交通事故後のしびれは、まず医学的な評価が重要です。

評価・対応整形外科整骨院
医師の診察×
医学的診断×
X線×
MRI×
CT×
神経学的診察限定的
薬物療法×
柔道整復施術×
手技療法施設による
可動域・動作評価
筋緊張評価
運動指導施設による
鍼灸別資格施設による

しびれがある場合、整骨院のみで判断せず、必要に応じて整形外科で神経学的評価・画像検査を受けることが重要です。


25. 当院における専門的アプローチ

茨木あゆみ鍼灸整骨院では、交通事故後の首・肩・背中・腕などの症状について、柔道整復師・鍼灸師の観点から身体機能を評価します。

特にしびれを訴える場合には、

  • しびれの範囲
  • 頸部可動域
  • 痛みの誘発動作
  • 筋緊張
  • 肩甲帯
  • 上肢の動作
  • 日常生活への影響

などを確認します。

ただし、整骨院で医学的な神経根症の診断やMRIによる神経圧迫の確定を行うことはできません。

神経学的異常が疑われる場合には、整形外科との役割分担が重要です。


26. 柔道整復師の視点でみる「首だけを施術しない」という考え方

交通事故後の頸部痛・腕の症状では、首だけを強く施術すればよいとは限りません。

頸椎は、

  • 胸椎
  • 肩甲骨
  • 鎖骨
  • 胸郭
  • 上肢

と連動しています。

例えば、

肩甲骨の動きが制限される

頸部周囲筋の活動が増える

首を動かすと痛い

という場合があります。

そのため、症状に応じて肩甲帯や胸椎の運動機能を確認します。


27. 筋膜リリースを行う場合の理論的背景

頸部周辺の筋・筋膜には、

  • 感覚受容器
  • 筋紡錘
  • 自由神経終末

などが存在します。

徒手刺激によって感覚入力を変化させると、

  • 筋緊張
  • 痛覚処理
  • 運動感覚
  • 動作への不安

などに影響する可能性があります。

ただし、

筋膜リリースで神経根の圧迫を解除できる

と一律に考えることはできません。

神経根に構造的圧迫がある場合、その評価・治療は整形外科などの医療機関が中心となります。


28. 鍼灸・円皮鍼によるアプローチ

鍼灸では、

皮膚・筋への刺激

末梢神経からの感覚入力

脊髄・脳での疼痛調節

という生理学的経路が研究されています。

交通事故後の、

  • 頸部痛
  • 肩の筋緊張
  • 背部痛
  • 腰痛

などに対して、状態に応じて鍼灸が検討されることがあります。

円皮鍼についても、持続的な皮膚刺激による感覚入力を利用する方法の一つです。

ただし、

円皮鍼で圧迫された神経根を直接「元に戻す」

という説明は適切ではありません。


29. 自賠責保険施術と神経症状

自賠責保険では、免許を有する柔道整復師等が行う施術費用は、必要かつ妥当な実費として扱われます。(mlit.go.jp

ただし、

「手がしびれている=自賠責が必ず支払う」

という意味ではありません。

重要なのは、

  • 事故と症状の関係
  • 負傷の存在
  • 施術の必要性
  • 施術内容
  • 治療経過
  • 保険会社との手続き

などです。

また、鍼灸については医師が必要と認めた場合を原則とする別の取り扱いがあります。(mlit.go.jp)


30. 交通事故後のしびれを「筋肉のコリ」で終わらせない

交通事故後のしびれで、

「肩が凝っているから」

「筋肉が硬いから」

とだけ説明するのは不十分な場合があります。

特に、

  • 指先までしびれる
  • 感覚が鈍い
  • 握力が落ちた
  • 腕に電気が走る
  • 首を動かすと腕へ症状が出る

という場合には神経系の評価が重要です。

日本整形外科学会も、神経根症ではしびれだけでなく筋力低下や感覚障害が起こることを説明しています。(joa.or.jp


31. 「しびれがあるけどMRIは異常なし」という場合

この場合にも複数の可能性があります。

可能性1:神経根症以外の原因

  • 末梢神経障害
  • 肩周辺の問題
  • 筋・筋膜性疼痛
  • 神経過敏

可能性2:画像で捉えにくい病態

MRIで明確な圧迫が確認できなくても、臨床的に神経根症を疑うケースがあります。

可能性3:画像所見と症状の不一致

構造所見はあるものの、現在のしびれの原因ではない場合があります。

そのため、

「MRI正常だから神経症状なし」

とも、

「MRI正常でも神経損傷が必ずある」

とも言い切れません。


32. 交通事故後の「片手のしびれ」と「両手足のしびれ」は意味が違う

例えば、

右手だけのしびれ

なら、頸椎神経根、腕神経叢、末梢神経などを考えます。

一方、

両手のしびれ+歩行障害

なら、脊髄症など、より中枢側の問題を考える必要があります。

日本整形外科学会も、脊髄の圧迫によるしびれや神経根圧迫によるしびれを区別して説明しています。(joa.or.jp

そのため、交通事故後にしびれがある場合には、「どこがしびれるのか」が診断上非常に重要です。


33. 茨木市・高槻市で交通事故後のしびれを評価するとき

大阪府茨木市・高槻市周辺で交通事故に遭った場合、

  • 自動車通勤
  • バイク通勤
  • 子どもの送迎
  • 長時間運転
  • デスクワーク
  • 営業活動

などが事故後の生活に影響することがあります。

例えば腕のしびれがある会社員の場合、

  • パソコン操作
  • マウス操作
  • 書類作業
  • 運転
  • 荷物の持ち運び

などが困難になる可能性があります。

そのため、交通事故治療では「しびれがある・ない」だけではなく、

その症状によって何ができなくなったのか

を評価することも重要です。


34. 茨木あゆみ鍼灸整骨院の地域での位置付け

茨木あゆみ鍼灸整骨院は大阪府茨木市園田町8-17に所在します。公開情報では、接骨・柔道整復、鍼灸などを取り扱い、交通事故・むち打ちに関するサービス情報も掲載されています。(itp.ne.jp

エキテンの公開情報では、阪急茨木市駅から約650m、徒歩約9分、所在地は大阪府茨木市園田町8-17とされています。(ekiten.jp

交通事故後に継続的な施術を受ける場合、通院先が自宅・職場から無理なく通えるかという「アクセス」も重要な要素です。

特に高槻市方面から茨木市へ通院する場合には、

  • 通勤経路
  • 車での移動
  • 駐車環境
  • 受付時間
  • 予約の取りやすさ

など、継続性を含めて検討することが重要です。


35. 交通事故後の手足のしびれに対する基本的な流れ

第1段階:医療機関で評価

交通事故後に新しくしびれが出た場合は、整形外科等で、

  • 神経学的診察
  • 筋力
  • 感覚
  • 腱反射
  • X線
  • 必要に応じてMRI

などを評価します。

第2段階:危険な病態の除外

  • 脊髄症
  • 強い神経根障害
  • 骨折
  • 脱臼
  • その他の神経疾患

などを確認します。

第3段階:身体機能の評価

重大な病態が除外されたうえで、整骨院では、

  • 可動域
  • 筋緊張
  • 肩甲帯
  • 胸椎
  • 動作

などを評価します。

第4段階:保存的施術

症状に応じて、

  • 手技療法
  • 運動
  • ストレッチ
  • 鍼灸

などを検討します。

第5段階:再評価

しびれ、筋力、痛み、可動域がどう変化しているかを確認します。


36. よくある質問|交通事故・むちうち・しびれ

Q1. 交通事故後に手がしびれます。むちうちが原因ですか?

可能性はありますが、断定できません。

頸椎神経根症、脊髄症、末梢神経障害、肩周囲の疾患など複数の原因があります。

特に首の痛みに加えて、腕の放散痛、手指のしびれ、筋力低下、感覚障害などがある場合は、頸椎神経根症を含めた医学的評価が必要です。(joa.or.jp


Q2. Spurling testが陽性なら頸椎神経根症ですか?

いいえ。

Spurling testは頸椎神経根症の診断を補助する検査です。

2025年のメタ解析では特異度は約92%と比較的高かったものの、感度は約53%でした。そのため陽性所見は診断を支持しますが、単独で確定診断することはできません。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov


Q3. Jackson testが陰性なら神経根症ではありませんか?

いいえ。

Jackson test単独で神経根症を否定することはできません。

Jackson testに関する診断精度の高品質な研究はSpurling testより少なく、他の神経学的検査や症状、必要な画像検査と組み合わせて判断する必要があります。Jackson testとSpurling testはいずれも頸椎神経根症を疑う際の誘発テストとして扱われています。([turn914351search0turn914351search2)


Q4. レントゲンで異常なしなら、しびれがあっても整骨院だけで大丈夫ですか?

必ずしもそうではありません。

レントゲンは骨性構造の評価に有用ですが、神経根、脊髄、椎間板などの状態を十分に評価できない場合があります。

しびれ、筋力低下、感覚障害などがある場合は、整形外科での医学的評価が重要です。(joa.or.jp


Q5. 交通事故後のしびれでも整骨院の自賠責保険施術を受けられますか?

交通事故による負傷について、免許を有する柔道整復師による施術費用は、自賠責保険の支払基準上、「必要かつ妥当な実費」とされています。(mlit.go.jp

ただし、自賠責保険が使えるかどうかは、事故と症状の関係、施術の必要性・相当性、保険会社との手続きなどを含めて個別に判断されます。

また、しびれがある場合には、整骨院での施術だけで判断せず、必要に応じて整形外科での診察・検査を受けることが重要です。


37. まとめ|交通事故後の「しびれ」は、むちうちだけでなく神経根症を鑑別する

交通事故後の首の痛みに加えて、

  • 腕のしびれ
  • 手指のしびれ
  • 放散痛
  • 感覚障害
  • 筋力低下

がある場合には、頸椎神経根症を含めて評価することが重要です。

特に、頸椎を後方へ反らすと腕への症状が悪化する場合には、神経根症を疑う重要な手掛かりになります。日本整形外科学会も、頚椎症性神経根症では頸椎伸展によって症状が増強し、上肢の筋力低下・感覚障害を伴うことがあるとしています。(joa.or.jp

Jackson testとSpurling testは、こうした神経根症状を臨床的に評価するための重要な誘発テストです。

しかし、

「Spurling陽性=神経根症確定」

でも、

「Jackson陰性=神経根症否定」

でもありません。

特にSpurling testについては、2025年のメタ解析で特異度約92%、感度約53%と報告されており、陽性所見を確認材料として使うには有用ですが、陰性結果だけで神経根症を除外するには限界があります。 (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

したがって、交通事故後のしびれでは、

症状の分布

筋力

感覚

腱反射

頸部可動域

Jackson test

Spurling test

必要な画像検査

を組み合わせて判断する必要があります。

また、手のしびれだけでなく、

両手のしびれ

手指の細かい動作障害

歩行障害

下肢の異常感覚

などがある場合には、神経根症よりも脊髄症などを含めた評価が必要になる可能性があります。

交通事故後のむちうち治療では、「首の筋肉が硬い」というところだけで評価を終わらせないことが重要です。

一方で、すべてのしびれを神経圧迫と決めつけることも適切ではありません。

神経根症

脊髄症

末梢神経障害

筋・関節由来の関連痛

などを鑑別する必要があります。

大阪府茨木市・高槻市周辺で交通事故後の首の痛み、むちうち、腕のしびれ、手指のしびれなどについて整骨院への通院を検討する場合も、まず必要な医学的評価を受け、そのうえで柔道整復師による身体機能への施術を検討することが重要です。

茨木市園田町の茨木あゆみ鍼灸整骨院では、交通事故後の頸部痛や肩・腕の症状について、柔道整復師・鍼灸師の視点から、頸部可動域、筋緊張、肩甲帯、動作、日常生活への支障などを確認します。公開情報では、大阪府茨木市園田町8-17に所在し、接骨・柔道整復、鍼灸、交通事故・むち打ち関連のサービスを取り扱う施設として掲載されています。(itp.ne.jp

ただし、筋力低下、両側のしびれ、歩行障害、手指の巧緻運動障害、排尿・排便障害などがある場合は、整骨院での施術より先に整形外科などの医療機関での評価が重要です。

交通事故後のしびれは、

「むちうちだから大丈夫」

でも、

「神経が圧迫されているに違いない」

でもありません。

事故の受傷機転、症状の分布、神経学的所見、誘発テスト、画像検査、時間経過を総合して判断することが、最も医学的に整合した考え方です。


情報の根拠・信頼性

本記事では、頸椎神経根症、Spurling test、Jackson test、神経学的検査、交通事故後の外傷性頚部症候群について、日本整形外科学会およびPubMed収載の系統的レビュー・メタ解析、査読研究を中心に確認しました。

日本整形外科学会は、頚椎症性神経根症について、肩から腕への痛み、手指のしびれ、筋力低下、感覚障害などが生じ得ること、頸椎伸展で症状が増強すること、必要に応じてX線・MRIで評価することを説明しています。(joa.or.jp

また、しびれの原因には神経根だけでなく、脊髄、末梢神経、内科的疾患など多数の原因があることも日本整形外科学会が説明しています。(joa.or.jp

Spurling testについては、2006年の系統的レビューで低~中等度の感度と高い特異度が示され、2025年の系統的レビュー・メタ解析では感度0.53、特異度0.92という pooled estimate が報告されています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

2026年に公表された身体診察テストの系統的レビュー・メタ解析では、Spurling testについて一定の有用性が示されるものの、研究数が少なく、エビデンスの確実性は低いと評価されています。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

Jackson testについては、Spurling testほど高品質な診断精度研究が蓄積しておらず、臨床では他の神経学的検査と組み合わせて利用する必要があります。頸椎症性神経根症患者を対象とした研究では、Jackson testとSpurling testの陽性率が報告されていますが、これは検査の感度・特異度そのものを示したものではありません。(pmc.ncbi.nlm.nih.gov

自賠責保険については、国土交通省の損害填補基準実施要領を根拠としています。免許を有する柔道整復師等の施術費用は必要かつ妥当な実費とされ、はり師・きゅう師等の施術費については医師が必要と認めた場合を原則としています。(mlit.go.jp

情報信頼性:高い。

ただし、Jackson test・Spurling testはいずれも「神経根症を確定診断する検査」ではありません。特に交通事故直後は、頸椎骨折、脱臼、脊髄損傷などの重大な外傷を除外することが優先されます。

また、「事故後の手のしびれ=交通事故による神経根損傷」と断定することもできません。事故前から存在した頸椎症・椎間板変性が症状化した可能性、末梢神経障害肩関節疾患なども考慮する必要があります。

したがって、本記事では誘発テストを単独の診断手段として扱わず、問診・神経学的診察・画像検査・経過と組み合わせる補助的評価として位置付けています。

本記事は一般的な医学・交通事故治療・自賠責保険施術に関する情報であり、個別の診断、治療方針、保険請求、後遺障害等級認定を確定するものではありません。

交通事故後の長引く不調やリハビリについて

交通事故の症状に対応する専門窓口として、長期的な機能回復をサポートいたします[cite: 1]。
事故後の過敏になっているお身体には、無理な力を加えず、痛みの出ない円皮鍼や優しい骨格矯正を用いたバランス調整をご提案します。

※自賠責保険適用により、窓口負担無料で対応可能です[cite: 1]。

タイトルとURLをコピーしました