テレワークによる「歩行不足」が招く足底アーチの崩れと足部内在筋のトレーニング

テレワークや在宅勤務が普及したことで、「以前より歩かなくなった」「一日中ほとんど座っている」「通勤がなくなって足腰を動かす機会が減った」という人が増えています。

歩行不足は、単純に「運動不足」というだけの問題ではありません。歩行は、足部、足関節、膝関節、股関節、骨盤、脊柱が連動して行う全身運動です。特に足部では、歩行中に内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチなどの足部アーチが荷重変化に対応し、衝撃吸収と推進力の両方に関与しています。

そのため、日常的な歩行量が極端に減少すると、足部を繰り返し使う機会そのものが少なくなり、足趾や足部周囲の筋肉が十分に活動しない状態につながる可能性があります。

ただし、ここには重要な注意点があります。

「歩かなくなったから必ず足底アーチが崩れる」とは言えません。

足底アーチの形態や機能は、足部の骨形態、靭帯、足底腱膜、下腿筋、足部内在筋、体重、靴、足趾機能、荷重パターン、運動歴など、多数の要因によって決まります。

また、足部内在筋のトレーニングには、足の機能やバランス、内側縦アーチに良い変化をもたらす可能性を示す研究がありますが、研究対象や方法によって結果にはばらつきがあります。2023年のシステマティックレビューでは、健康な人の足部内在筋強化について、内側縦アーチの可動性や足部機能への影響が検討されています。([turn738452search0]

そこで本記事では、テレワークによる歩行不足を「足底アーチの直接的な破壊原因」と決めつけるのではなく、

座位時間の増加 → 日常の身体活動低下 → 足部への荷重・筋活動機会の減少 → 足趾・足部機能の低下 → 足部アーチを支える能力への影響

という「可能性のある機能的連鎖」として整理します。

さらに、足部内在筋、ショートフットエクササイズ、足趾トレーニング、バランス訓練、歩行、下肢の運動連鎖、腰痛や肩こりとの関係まで詳しく解説します。


  1. 1. テレワークによる歩行不足と足底アーチに関する専門的概要
    1. 1-1. 足底アーチとは何か
    2. 1-2. 「足のアーチ」は歩行中に変化する
  2. 2. テレワークと「歩行不足」は何が問題なのか
    1. 2-1. 歩行は日常生活に含まれる重要な身体活動
    2. 2-2. テレワークでは「通勤」という運動が消える
    3. 3-1. 「歩かない」ことと「足底アーチが崩れる」は別問題
  3. 4. 足部内在筋とは何か
    1. 4-1. 足部内在筋の定義
    2. 4-2. 足部内在筋の役割
    3. 静的評価
    4. 動的評価
    5. 13-1. ショートフットとは
    6. 13-2. 基本動作
    7. 30~60分ごと
    8. ショートフット
    9. 足趾の開閉
    10. 親指・4趾の分離運動
    11. 両脚カーフレイズ
    12. 片脚立位
    13. 足趾
    14. アーチ
    15. バランス
    16. カーフレイズ
    17. 歩行
  4. Q1. テレワークで歩かなくなると足底アーチは崩れますか?
  5. Q2. 足部内在筋を鍛えると土踏まずは高くなりますか?
  6. Q3. 足底アーチが低い人は必ず矯正した方がいいですか?
  7. Q4. ショートフットエクササイズとタオルギャザーはどちらがいいですか?
  8. Q5. 足趾をグーパーするだけでも意味がありますか?
  9. Q6. 1日1万歩歩かないと足部には意味がありませんか?
  10. Q7. 裸足で生活すれば足底アーチが鍛えられますか?
  11. Q8. 足のアーチが崩れると膝や腰が痛くなりますか?
  12. Q9. EMSで足部内在筋を鍛えられますか?
  13. Q10. 足の痛みがある場合、整骨院と整形外科のどちらへ行けばいいですか?
  14. Q11. 足底アーチが低い人はインソールを使った方がいいですか?
  15. Q12. テレワークで足が疲れにくくなったのに足部機能は低下することがありますか?
  16. 調査した理由
  17. 調査した事実
  18. 本記事における考察
  19. 情報の信頼性
      1. 長引く腰痛や肩こり、どこに行っても改善しないお身体の不調はお任せください

1. テレワークによる歩行不足と足底アーチに関する専門的概要

1-1. 足底アーチとは何か

足底アーチは、足部が荷重を受け止め、変形しながら衝撃を吸収し、必要なタイミングでは剛性を高めて地面を押し出すための重要な構造です。

代表的なのが、

  • 内側縦アーチ
  • 外側縦アーチ
  • 横アーチ

です。

特に一般的に「土踏まず」と呼ばれているのが内側縦アーチです。

内側縦アーチには、

  • 踵骨
  • 距骨
  • 舟状骨
  • 楔状骨
  • 第1中足骨

などの骨が関係します。

さらに、

  • 足底腱膜
  • 長母趾屈筋
  • 後脛骨筋
  • 前脛骨筋
  • 長趾屈筋
  • 短母趾屈筋
  • 短趾屈筋
  • 足底方形筋

などが機能的に関与します。

つまり足底アーチは、

骨だけでできた「固定された橋」ではなく、骨・靭帯・筋膜・筋肉・腱が協調する動的な構造

として考える必要があります。


1-2. 「足のアーチ」は歩行中に変化する

正常な歩行では、足部は常に同じ形ではありません。

接地直後には、ある程度柔軟性を持って荷重を受けます。

その後、歩行周期の進行に伴って足部の剛性を高め、最後には足趾を使って地面を押し出します。

つまり、

柔らかくなる能力

硬くなる能力

の両方が重要です。

この観点から考えると、

「アーチが高ければ高いほど良い」

という単純な話でもありません。

重要なのは、必要なタイミングでアーチが適切に変形できることです。


2. テレワークと「歩行不足」は何が問題なのか

2-1. 歩行は日常生活に含まれる重要な身体活動

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、身体活動を、安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する骨格筋の収縮を伴う活動と定義しています。

歩行、通勤、家事、仕事などは「生活活動」に含まれます。

また、成人では、

  • 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上
  • 筋力トレーニングを週2~3日

などが推奨されています。

さらに、座りっぱなしの時間を長くしないことも重要とされています。([turn738452search7])

WHOの身体活動・座位行動ガイドラインでも、座位行動と健康リスクの関係が整理され、日常的な身体活動を増やすことが推奨されています。([turn738452search2]


2-2. テレワークでは「通勤」という運動が消える

テレワークでは、

自宅

トイレ

冷蔵庫

という生活になりやすく、出勤時に自然に行っていた、

  • 駅まで歩く
  • 階段を上る
  • 電車内で立つ
  • オフィス内を歩く
  • 昼休みに外へ出る

などの活動が減る可能性があります。

この変化は一日単位では小さく見えても、長期間積み重なると総身体活動量に影響します。


3. 歩行不足が足部に与える可能性のある影響

3-1. 「歩かない」ことと「足底アーチが崩れる」は別問題

ここは医学的に最も重要です。

現在の研究から、

テレワークそのものが直接的に扁平足を作る

とは言えません。

足部アーチ低下には、

  • 遺伝的要因
  • 骨形態
  • 靭帯の性質
  • 足底腱膜
  • 筋力
  • 体重
  • 加齢
  • 外傷
  • 足部疾患
  • 長時間の荷重
  • 運動習慣

などが関係します。

歩行不足については、足部内在筋を含めた足部機能への刺激が減るという観点から捉える方が適切です。


4. 足部内在筋とは何か

4-1. 足部内在筋の定義

足部内在筋とは、

起始と停止が足部内にある筋群

を指します。

主な筋として、

  • 短母趾屈筋
  • 短趾屈筋
  • 母趾外転筋
  • 小趾外転筋
  • 虫様筋
  • 骨間筋
  • 足底方形筋

などがあります。

これらの筋は非常に小さな筋肉ですが、足部の細かい運動制御に関係します。


4-2. 足部内在筋の役割

足部内在筋は、

  • 足趾の位置制御
  • 中足骨周囲の安定化
  • 足底アーチの支持
  • 荷重時の足部安定性
  • バランス制御

などに関係します。

そのため、

足部内在筋は「小さいから重要ではない」のではなく、微細な足部制御を担う筋群

と考える必要があります。


5. 足部内在筋が弱ると扁平足になるのか

これは「場合によっては足部機能に影響するが、内在筋だけでは説明できない」というのが適切です。

2023年のシステマティックレビュー・メタ解析では、下肢障害を持つ人を対象とした研究において、足部内在筋の強化によって内側縦アーチ高に有意な変化がみられました。ただし、採用された研究数は4件と少なく、対象集団も限定されていました。([turn738452search10]

また、2022年のシステマティックレビュー・メタ解析では、足部内在筋トレーニングが足部機能や動的姿勢バランスに与える効果が検討されています。([turn738452search1]

したがって、

足部内在筋の強化は足部機能を高めるための有力な手段の一つ

とは言えますが、

「足部内在筋を鍛えれば誰でもアーチが上がる」

とは言えません。


6. 足底アーチの「静的評価」と「動的評価」

足部を評価するときは、立っているだけで判断するのでは不十分です。

静的評価

立位で、

  • 土踏まずの高さ
  • 踵骨の傾き
  • 足部の回内・回外
  • 足趾の位置

などを確認します。

動的評価

さらに、

  • 歩行
  • 片脚立位
  • スクワット
  • カーフレイズ
  • 足趾の屈伸
  • ジャンプ着地

などを確認します。

なぜなら、

立っているときの足と、歩いているときの足では機能が違う

からです。


7. 足部の「過回内」とは

足部が過度に回内すると、

  • 距骨の内側偏位
  • 脛骨の内旋
  • 膝の運動
  • 股関節
  • 骨盤

へ連鎖的な影響が生じる可能性があります。

これがいわゆる**キネティックチェーン(運動連鎖)**です。

ただし、

「回内=悪い」

でもありません。

歩行中の回内は、衝撃吸収に必要な正常な運動です。

問題になるのは、

運動の量・タイミング・左右差・症状との関連

です。


8. 足部から膝・股関節・骨盤への運動連鎖

足部は身体の「土台」です。

例えば、

足部の荷重パターン

距骨・脛骨の運動

膝関節

股関節

骨盤

腰椎

という流れがあります。

そのため、足部機能が低下すると、必ず症状が出るわけではありませんが、下肢全体の運動パターンへ影響する可能性があります。


9. 足部機能と腰痛

腰痛の原因を足だけに求めるのは適切ではありません。

腰痛には、

  • 腰部
  • 股関節
  • 骨盤
  • 神経系
  • 筋力
  • 運動習慣
  • 睡眠
  • 心理社会的要因

など多数の因子が関係します。

しかし、

足部機能

下肢アライメント

股関節・骨盤の運動

という連鎖を評価することには、一定の臨床的意味があります。


10. 足部機能と肩こり

一見すると、

「足と肩こりは関係ない」

ように見えます。

しかし、人間は全身が連続した運動系です。

例えば歩行時には、

  • 骨盤
  • 体幹
  • 肩甲帯
  • 上肢

も連動します。

足部の問題だけで肩こりが起こると断定することはできませんが、全身の姿勢・運動連鎖を評価する場合には足部も評価対象になります。


11. テレワークでは「足を使う時間」が減る

テレワークで注意したいのは、

座位時間が長くなることそのもの

です。

厚生労働省では座位行動として、

  • デスクワーク
  • テレビ
  • スマートフォン使用

などを挙げています。([turn738452search7]

長時間座っていると、

  • 足関節運動
  • 足趾運動
  • ふくらはぎの筋活動
  • 歩行刺激

などが少なくなります。


12. 「歩く」と足部にはどんな刺激が入るのか

歩行では、一歩ごとに、

踵接地

足底荷重

足部の変形

足趾への荷重

蹴り出し

という刺激が繰り返されます。

この反復刺激によって、

  • 足底腱膜
  • 足部内在筋
  • 下腿筋
  • 足趾

などが機械的・神経筋的に使われます。

したがって歩行は、単なる有酸素運動ではなく、足部に対する反復的な機能トレーニングでもあります。


13. 足部内在筋トレーニングの基本「ショートフット」

13-1. ショートフットとは

ショートフットエクササイズは、足趾を強く曲げるのではなく、

足部の前方部分を踵へ近づけるようにして、足部のアーチを軽く引き上げる運動

として行われます。

代表的な目的は、

  • 足部内在筋の活動
  • 足底アーチのコントロール
  • 足部姿勢
  • バランス

などです。


13-2. 基本動作

椅子に座り、

  1. 足裏を床につける
  2. 足趾をリラックスさせる
  3. 足の甲を少し引き上げるようにする
  4. 土踏まずを軽く持ち上げる
  5. 足趾を床に押しつけすぎない
  6. 数秒保持して脱力する

という方法があります。

最初から強く力を入れる必要はありません。


14. 足趾を握り込む「タオルギャザー」の注意点

タオルギャザーは、足趾でタオルをたぐり寄せる運動です。

足趾屈筋群を使いやすい一方で、

足部内在筋を狙いたいのに、足趾を強く握り込みすぎる

ことがあります。

足部機能改善では、

強く握る

より、

足趾を分離して動かす

足底アーチをコントロールする

ことが重要な場合があります。


15. 足趾を使う「トゥヨガ」

トゥヨガでは、

  • 親指だけを上げる
  • 4本の足趾だけを上げる
  • 足趾を広げる
  • 足趾を順番に動かす

などを行います。

目的は、

足趾の神経筋コントロールを高めること

です。

これは高負荷筋トレというより、運動制御トレーニングに近い考え方です。


16. カーフレイズと足部アーチ

踵上げ、いわゆるカーフレイズも足部機能に関係します。

立位で踵を持ち上げることで、

  • 腓腹筋
  • ヒラメ筋
  • アキレス腱
  • 後脛骨筋
  • 足部

などが連携して働きます。

片脚カーフレイズでは、

  • 足部アーチ
  • 踵の動き
  • 股関節

まで含めた評価ができます。


17. 「足裏だけ」を鍛えるのでは不十分

足部内在筋だけを鍛えても、

  • 下腿筋
  • 股関節外転筋
  • 大殿筋
  • 体幹筋

が十分に機能しなければ、歩行の質全体を改善できるとは限りません。

そのため、

足部

足関節

股関節

体幹

を一つの運動連鎖として考える必要があります。


18. テレワーク中にできる「足部リセット」

長時間座る場合は、

30~60分ごと

  • 立ち上がる
  • 数十歩歩く
  • 足首を動かす
  • 足趾を動かす
  • ふくらはぎを収縮させる

などを挟むことができます。

重要なのは、

長時間座る状態を一度リセットすること

です。

厚生労働省も、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意し、少しでも身体を動かすことを推奨しています。([turn738452search7]


19. 「1日1万歩」でなければ意味がない?

そのようなことはありません。

WHOは「すべての身体活動が有益であり、少しでも多く動くことが健康上有用」という考え方を示しています。([turn738452search2]

したがって、

「1万歩歩けないから歩いても意味がない」

という考え方は適切ではありません。

例えば、

  • 昼休みに10分歩く
  • 電話中に立つ
  • 階段を使う
  • 買い物を徒歩にする
  • 自宅内でこまめに歩く

なども身体活動になります。


20. 足底アーチの崩れと靴

足部機能を考える場合、靴も重要です。

見るべきなのは、

  • サイズ
  • 横幅
  • 靴底
  • ヒールの高さ
  • 足趾の自由度
  • 屈曲部位
  • 使用目的

などです。

足趾が常に圧迫される靴では、足趾の自然な動きを妨げる可能性があります。


21. 「裸足なら必ず足部内在筋が強くなる」は誤解

裸足環境では足部へ異なる感覚・機械刺激が入ります。

しかし、

裸足=自動的に足部内在筋が強化される

とは言えません。

足部機能は、

  • 運動量
  • 地面の状態
  • 筋力
  • 運動制御
  • 体重

など複数の条件によって変わります。


22. 足部内在筋トレーニングの研究結果

2012年のランダム化比較試験では、4週間のショートフット運動とタオルカール運動を比較し、足部内在筋トレーニングによる内側縦アーチ高や静的・動的バランスへの影響が検討されました。([turn738452search14]

また、2022年のシステマティックレビューでは、足部内在筋トレーニングが足部機能や動的姿勢バランスに与える影響が分析されています。([turn738452search1]

ただし研究方法には違いがあり、

  • トレーニング方法
  • 期間
  • 回数
  • 対象者
  • 評価指標

が統一されているわけではありません。

そのため、特定の運動について、

「この方法が唯一正しい」

とは言えません。


23. 足底アーチとスポーツ障害

ランニングやジャンプなどでは、歩行より大きな荷重が足部へ加わります。

そのため、

  • 足底腱膜炎
  • アキレス腱障害
  • シンスプリント
  • 膝痛
  • ランナー膝

などのスポーツ障害を考える際には、足部の動きも評価対象になります。

ただし、これらの疾患も足部だけが原因ではありません。

トレーニング量、回復、筋力、ランニングフォーム、靴、路面など複数の因子が関係します。


24. 足底腱膜とアーチ

足底腱膜は足底に広がる強靭な結合組織です。

歩行や走行時には足底アーチを支持する重要な構造の一つです。

特に足趾伸展に伴って足底腱膜が緊張し、足部の剛性が高まるウィンドラス機構が知られています。

つまり、

足趾

足底アーチ

は独立したものではありません。


25. 足趾機能が重要な理由

歩行終盤では足趾が地面を押して身体を前へ進めます。

そのため、

  • 母趾
  • 第2~5趾
  • 足底腱膜
  • 足部内在筋

の協調が必要です。

「土踏まずだけ」を評価するのではなく、

足趾が地面をどのように使っているか

を見ることが重要です。


26. 足の機能低下は「土踏まずが低い」だけではない

足部機能低下には、

  • 足趾が使えない
  • 片脚立位が不安定
  • つま先立ちが苦手
  • 足部がすぐ疲れる
  • 長く歩くと足裏が痛む
  • 靴底のすり減りが左右で異なる
  • 足首が硬い

などがあります。

したがって、

足の評価=アーチの高さ

ではありません。


27. テレワークと「足部感覚」の低下

歩行不足では、運動量だけでなく、足底から脳へ入る感覚情報も減る可能性があります。

歩行では、

  • 圧力
  • 接地
  • 足趾位置
  • 足関節角度

など、多様な感覚入力があります。

これらは姿勢制御に利用されます。

足部内在筋トレーニングが動的バランスへ影響する可能性が研究されているのも、こうした神経筋制御の観点と無関係ではありません。([turn738452search1]


28. 足部の「固有感覚」

固有感覚とは、身体各部の位置や動きを把握する感覚です。

足部は、

  • 立位
  • 歩行
  • 階段
  • 不整地

などで重要な感覚情報を提供します。

そのため、

足部筋力

だけでなく、

足部感覚

バランス

も評価する必要があります。


29. 足部内在筋トレーニングだけで「姿勢」が治るのか

ここも誤解されやすいポイントです。

足部は姿勢制御の一部ですが、

足部内在筋を鍛えれば猫背や骨盤のゆがみまで自動的に改善する

わけではありません。

姿勢には、

  • 視覚
  • 前庭系
  • 神経系
  • 筋力
  • 関節可動性
  • 呼吸
  • 疲労
  • 習慣

などが関係します。

足部はあくまで全身の一部です。


30. 足部と「骨格矯正」の考え方

整骨院では「骨格矯正」「矯正治療」などの言葉が使われることがあります。

しかし、足部について、

「骨を正しい位置に戻せば永久にアーチが固定される」

という単純な考え方は適切ではありません。

足部は歩行中に動的に変化するため、

関節可動性

筋力

運動制御

荷重

を総合的に考える必要があります。


31. 整形外科と整骨院・鍼灸院の役割

足の痛みがある場合、症状の原因によって適切な相談先は異なります。

状態優先される評価
骨折が疑われる外傷整形外科
強い腫れ・変形整形外科
立てないほどの痛み医療機関
神経症状・感覚障害医療機関
慢性的な足部機能低下運動器評価
歩行パターンの問題運動機能評価
足部筋力・バランスの低下運動療法
筋・関節由来の慢性的な不調整骨院等での相談も選択肢

医療機関では、必要に応じてX線、MRIなどの画像検査や薬物療法などが行われます。

整骨院では、柔道整復師が外傷などに対して施術を行う一方、慢性疾患を医師の診断なしに医学的疾患として断定することには限界があります。

また、鍼灸師による鍼灸治療は疼痛管理などで用いられますが、足部アーチの構造異常そのものを直接「矯正する治療」と考えるべきではありません。


32. 「足の痛み=足部内在筋不足」ではない

足の痛みには、

  • 足底腱膜炎
  • アキレス腱障害
  • 外反母趾
  • 中足骨痛
  • 疲労骨折
  • 神経障害
  • 関節炎
  • 捻挫
  • 腱障害

など多数の原因があります。

したがって、

足部内在筋トレーニングは、原因疾患を特定したうえで適切に使うべき補助的手段

と考える必要があります。


33. 茨木市・高槻市でテレワークをしている方へ

茨木市・高槻市周辺でも、在宅勤務やパソコン作業を日常的に行う人では、

  • 通勤による歩行がない
  • 昼休みに外へ出ない
  • 一日中自宅にいる
  • 長時間座る
  • 運動時間が夜に偏る

といった生活パターンが考えられます。

ここで重要なのは、

「毎日ジムへ行く」ことよりも、日常生活の中で長時間の座位を分断すること

です。

厚生労働省の身体活動ガイドでも、座りっぱなしを避け、少しでも身体を動かすことが推奨されています。([turn738452search7]


34. テレワーク環境を足部から見直す

デスクワーク中は、

  • 足裏が床につく
  • 膝が極端に高くならない
  • 足趾が自由に動かせる
  • 同じ姿勢を長時間固定しない

などを意識します。

さらに、

仕事

30~60分ごとに立つ

歩く

足趾を動かす

仕事へ戻る

というリズムを作ることもできます。


35. 1日数分の足部トレーニング

例えば、

ショートフット

5秒程度保持×5~10回

足趾の開閉

5~10回

親指・4趾の分離運動

各5~10回

両脚カーフレイズ

10~15回

片脚立位

無理のない範囲で20~30秒

などがあります。

ただし回数は固定的な正解ではありません。

重要なのは、

足部を毎日少しでも意識して使うこと

です。


36. 高齢者では「足部+バランス」が重要

高齢者では、単に足底アーチを見るだけでなく、

  • 片脚立位
  • 歩行速度
  • 下肢筋力
  • 足趾筋力
  • バランス

などを総合的に考えます。

足部内在筋のトレーニングによって動的バランスが改善する可能性は、システマティックレビューでも検討されています。([turn738452search1]


37. スポーツをする人は歩行だけでは足りない

ランナーやスポーツ選手の場合、

歩く

だけではなく、

  • カーフレイズ
  • スクワット
  • ランジ
  • 片脚着地
  • ジャンプ
  • 足趾・足部トレーニング

など、競技特性に合わせた負荷が必要です。

足部内在筋トレーニングの効果は研究されていますが、スポーツ障害を予防できることまで一律に証明されたわけではありません。2017年のレビューでも、足部内在筋強化について一定の研究はあるものの、どの程度スポーツ障害や足底腱膜炎リスクを下げるかについては結論に限界がありました。([turn738452search11]


38. EMS治療で足部内在筋を鍛えられるのか

EMSは電気刺激によって筋収縮を誘発する方法です。

ただし、足部内在筋は、

  • 筋肉が小さい
  • 解剖学的に深い
  • 足趾運動との協調が必要

という特徴があります。

そのため、

EMSを使えば足部内在筋を自動的に最適化できる

とは言えません。

足部機能では、自分で足趾やアーチをコントロールする能動的運動が重要です。


39. EMSは「運動の代替」ではなく補助として考える

電気刺激に関する研究では、NMESは筋力向上などに利用できる一方、通常の筋力トレーニングを完全に代替する万能な方法とは考えられていません。

足部に限らず、

筋収縮を起こすこと

実際の歩行・荷重・バランスを学習すること

は別です。


40. 鍼灸治療・筋膜リリースとの組み合わせ

足部の慢性的な不調では、

  • 筋膜リリース
  • 徒手療法
  • 鍼灸治療
  • 足部運動
  • 歩行指導

などを組み合わせる場合があります。

ここでも重要なのは、

施術で身体を変えることと、運動によって身体機能を獲得することは別

という点です。

施術によって一時的に動かしやすくなっても、その状態を維持するためには活動量や運動制御が重要になります。


41. 「足部矯正」より「足部機能」を見る

足部を評価するとき、

アーチの高さ

だけを見るのではなく、

  • 足趾が動くか
  • 踵が安定するか
  • 片脚で立てるか
  • カーフレイズができるか
  • 歩行中に過度な回内がないか
  • 左右差があるか

を見ることが重要です。

つまり、

形だけではなく、機能を見る

ことがポイントです。


42. 茨木あゆみ鍼灸整骨院で考える足部・下肢の評価

茨木あゆみ鍼灸整骨院は大阪府茨木市園田町にある鍼灸整骨院として、身体の痛みや運動器の不調に対する施術を行っています。

足の痛みや歩行に関連する問題を考える場合も、局所だけではなく、

足部

足関節

股関節

骨盤

体幹

という全身の運動連鎖を考える視点が重要です。

ただし、院の施術が足底アーチを医学的に「正常化」することや、テレワークによる扁平足を治療できることを第三者研究が保証しているわけではありません。


43. 足部内在筋を評価するチェックポイント

自宅でも次のような簡単な確認ができます。

足趾

親指だけ上げられるか。

4本の足趾だけを上げられるか。

足趾を広げられるか。

アーチ

立ったときと座ったときで土踏まずが変化するか。

バランス

片脚で10~20秒程度立てるか。

カーフレイズ

踵をまっすぐ上げられるか。

歩行

左右で足音や歩幅が極端に違わないか。

これらは診断ではありませんが、足部機能を考えるきっかけになります。


44. 足底アーチが低い=異常とは限らない

扁平足には、

  • 無症候性
  • 柔軟性扁平足
  • 成人後天性扁平足
  • 病的扁平足

など、さまざまな状態があります。

見た目のアーチが低いだけで、必ず治療が必要になるわけではありません。

重要なのは、

痛みがあるのか、機能障害があるのか、進行しているのか

です。


45. 痛みがある場合に注意すべき症状

次のような場合には、自己流トレーニングだけで対応せず、医療機関での評価を優先する必要があります。

  • 急激な強い足の痛み
  • 明らかな腫れ
  • 強い内出血
  • 変形
  • 体重をかけられない
  • 外傷後から強い痛みが続く
  • 夜間も強く痛む
  • しびれや感覚障害
  • 症状が急速に悪化する

疲労骨折などを含め、画像検査が必要な疾患もあります。


46. よくある質問(FAQ)

Q1. テレワークで歩かなくなると足底アーチは崩れますか?

必ず崩れるわけではありません。足底アーチは骨、靭帯、足底腱膜、足部内在筋、下腿筋、体重、靴など複数の要素によって維持されます。ただし、テレワークによって日常の歩行量や足部筋活動が大きく減少すると、足部機能に影響する可能性があります。

Q2. 足部内在筋を鍛えると土踏まずは高くなりますか?

研究では、足部内在筋トレーニングによって内側縦アーチ高や足部機能が改善する可能性が示されています。一方、研究数や対象者には限界があるため、すべての人のアーチが高くなるとは言えません。([turn738452search10]turn738452search0]

Q3. 足底アーチが低い人は必ず矯正した方がいいですか?

いいえ。無症候性の扁平足もあります。痛み、疲労、歩行障害、進行性の変化などがあるかどうかを確認することが重要です。

Q4. ショートフットエクササイズとタオルギャザーはどちらがいいですか?

どちらが必ず優れているとは言えません。ショートフットは足部アーチのコントロールを意識しやすく、タオルギャザーは足趾屈曲を使いやすいという違いがあります。目的に応じて使い分けます。

Q5. 足趾をグーパーするだけでも意味がありますか?

足趾運動は足部の運動制御を刺激する方法の一つです。ただし、足部全体の機能改善を考えるなら、カーフレイズ、片脚バランス、歩行なども組み合わせる方が包括的です。

Q6. 1日1万歩歩かないと足部には意味がありませんか?

1万歩という固定値が達成できなくても、身体活動には意味があります。WHOは少しでも身体を動かすことの重要性を示しており、厚生労働省も座位時間を減らし、日常生活の中で身体活動を増やすことを推奨しています。([turn738452search2]turn738452search7]

Q7. 裸足で生活すれば足底アーチが鍛えられますか?

裸足では足部に異なる感覚・機械刺激が入りますが、裸足で過ごすだけで足部内在筋が必ず強くなるとは言えません。筋力や運動制御を高めるには、目的に応じたトレーニングも必要です。

Q8. 足のアーチが崩れると膝や腰が痛くなりますか?

足部の運動は膝、股関節、骨盤などの運動連鎖に影響する可能性があります。ただし、「扁平足だから腰痛になる」という単純な因果関係ではありません。腰痛や膝痛には多数の要因があります。

Q9. EMSで足部内在筋を鍛えられますか?

EMSは筋収縮を誘発できますが、足部内在筋を最適に鍛えられると一律には言えません。足趾・アーチの能動的な運動制御や、立位・歩行など実際の荷重動作も重要です。

Q10. 足の痛みがある場合、整骨院と整形外科のどちらへ行けばいいですか?

外傷後の強い痛み、腫れ、変形、歩けないほどの痛み、しびれ、急速な悪化などがある場合には整形外科などの医療機関を優先するべきです。慢性的な筋・関節の不調や歩行・運動機能について相談する場合には、整骨院などで運動器の評価を受けることも選択肢になります。

Q11. 足底アーチが低い人はインソールを使った方がいいですか?

インソールは症状や足部形態によって有用な場合がありますが、「アーチが低い人は全員必要」というわけではありません。痛み、荷重パターン、靴、活動量などを含めて判断する必要があります。

Q12. テレワークで足が疲れにくくなったのに足部機能は低下することがありますか?

あり得ます。痛みや疲労感が少なくなったことと、筋力・運動制御・バランスが維持されていることは同じではありません。活動量の減少によって、気づかないうちに身体活動全体が低下している可能性があります。


47. まとめ|テレワーク時代の足部ケアは「歩く量」と「足を使う能力」を両方見る

テレワークによる生活変化で最も注意したいのは、

「運動の時間が減った」だけではなく、「日常生活の中で自然に行っていた歩行や立位活動まで減っている」

ことです。

厚生労働省は、身体活動には運動だけでなく、

  • 通勤
  • 家事
  • 労働
  • 歩行

などの生活活動も含まれるとしています。また、座位行動を長時間続けないことも推奨しています。([turn738452search7]

足部では、

歩行量低下

足部へ反復的に荷重する機会の減少

足趾・足部周囲の筋活動低下

足部の運動制御能力への影響

という可能性があります。

ただし、

歩行不足だけで足底アーチが崩れるわけではありません。

足部アーチは、

靭帯

足底腱膜

足部内在筋

下腿筋

足趾

体重

荷重パターン

によって支えられています。

特に足部内在筋については、研究によって、トレーニングが内側縦アーチ高、足部機能、動的バランスなどに良い影響を与える可能性が示されています。([turn738452search0]turn738452search1]turn738452search10]

そのため、テレワークで歩行量が減った人の足部ケアでは、

①長時間の座位を減らす

②日常的に歩く

③足趾を動かす

④ショートフットなどで足部内在筋を使う

⑤カーフレイズで下腿と足部を協調させる

⑥片脚立位などで足部のバランスを使う

という複数の刺激を組み合わせることが合理的です。

そして最も重要なのは、

「土踏まずの高さを正常にする」ことだけを目的にしないこと

です。

足部の本当の役割は、立つこと、歩くこと、衝撃を受け止めること、地面を押すこと、身体のバランスを取ることです。

そのため、

アーチの形

だけでなく、

足趾が使えるか

歩行が安定しているか

片脚で立てるか

カーフレイズができるか

左右差がないか

という機能面を評価することが重要です。

テレワークでは、通勤という自然な身体活動がなくなりやすいため、「仕事以外で運動する」という発想だけではなく、

仕事中に座りっぱなしにならないこと、日常生活の中でこまめに歩くこと、足部を定期的に使うこと

まで含めて考える必要があります。


48. 本記事の根拠・調査事実・考察・情報の信頼性

調査した理由

このテーマでは「テレワーク」「歩行不足」「扁平足」「足底アーチ」「足部内在筋」という複数の概念が一つの因果関係として語られやすいため、まずWHO・厚生労働省による身体活動・座位行動の推奨を確認し、次に足部内在筋トレーニングに関するシステマティックレビュー・メタ解析を確認しました。

この順序にしたのは、「歩かない→扁平足になる」という仮説を先に採用すると、十分に証明されていない因果関係を記事全体の前提としてしまうためです。

調査した事実

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上、筋力トレーニングを週2~3日行うことが推奨されています。また、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意し、少しでも身体を動かすことが示されています。([turn738452search6]turn738452search7]

WHOの「身体活動・座位行動ガイドライン2020」でも、身体活動と座位行動を独立した健康関連因子として扱い、成人を含む各年代で身体活動を増やし、座位行動を減らすことが重要とされています。([turn738452search2]

2022年のシステマティックレビュー・メタ解析では、足部内在筋トレーニングと足部機能・動的姿勢バランスとの関係が検討されています。([turn738452search1]

2023年のシステマティックレビューでは、健康な人を対象として足部内在筋強化が内側縦アーチの可動性や足部機能に与える影響が検討されています。([turn738452search0]

2023年までの研究を対象とした2025年のシステマティックレビュー・メタ解析では、下肢障害を持つ人に対する足部内在筋強化について、内側縦アーチ高の改善が報告されました。ただし、採用研究は4件であり、対象者の範囲が限定される点に注意が必要です。([turn738452search10]

2012年のランダム化比較試験では、ショートフット運動とタオルカール運動が内側縦アーチやバランスに及ぼす影響が検討されました。([turn738452search14]

2017年のシステマティックレビューでは、足底腱膜炎や足部内在筋に対する筋力トレーニングについて複数研究が検討されましたが、トレーニング方法のばらつきや外的妥当性の限界などが指摘されています。([turn738452search11]

本記事における考察

「テレワークによる歩行不足」が足底アーチに影響する可能性は、生体力学的には十分検討に値します。

しかし、現段階で、

「テレワークをすると足底アーチが崩れる」

という直接的な因果関係を一般化することはできません。

より妥当なのは、

テレワークによって生活活動・歩行量が減少した場合、足部を使う機会が減少し、足部内在筋や足趾の運動制御、下肢全体の身体活動量に影響する可能性がある

という整理です。

また、足部内在筋トレーニングについても、

足底アーチ・足部機能・バランスにプラスの変化をもたらす可能性はあるが、すべての人に同一の効果が得られると保証されているわけではない

と考える必要があります。

そのため本記事では、「足底アーチを矯正すればすべての膝痛・腰痛・肩こりが改善する」といった過度な一般化は避けています。

情報の信頼性

身体活動・座位行動の推奨:高

WHOおよび厚生労働省の公式ガイドラインに基づいています。([turn738452search2]turn738452search7]

足部内在筋トレーニングと足部機能:中~高

複数のシステマティックレビュー・メタ解析で研究されています。ただし、研究対象や介入方法にはばらつきがあります。([turn738452search0]turn738452search1]turn738452search10]

足部内在筋トレーニングによるスポーツ障害予防:中~限定的

研究は存在しますが、すべてのスポーツ障害を予防できると結論できるほどではありません。([turn738452search11]

テレワーク→足底アーチ崩れという直接的因果関係:限定的

テレワークそのものを原因として扁平足が生じることを直接証明する十分なエビデンスは確認できません。

EMSによる足部アーチ改善:限定的

EMSによる一般的な筋収縮・筋力への応用と、足部内在筋・足底アーチへの特異的効果は区別する必要があります。

総合的な信頼性:高~中

本記事は、WHO・厚生労働省の公式ガイドラインおよびPubMed収載のシステマティックレビュー、メタ解、ランダム化比較試験を中心に構成しています。特に「歩行不足と足底アーチ」という因果関係については、直接証明されている事実と、解剖学・運動学から導かれる臨床的考察を分けて記述しています。

また、茨木あゆみ鍼灸整骨院についての施設情報・施術内容は院自身の説明に基づくものであり、院側の自己説明を第三者による治療効果の証明としては扱っていません。

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茨木あゆみ鍼灸整骨院では、12年以上の豊富な臨床経験に基づく確かな技術で、皆様のお身体をサポートいたします。
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