|自賠責保険の計算基準と治療を中断しないための基礎知識
交通事故に遭った後、「慰謝料はいくらもらえるのか」「整骨院に何回通えば慰謝料が増えるのか」「実通院日数を2倍した日数で計算するのは本当なのか」「仕事や家庭の都合で通院できない日が続いたらどうなるのか」と疑問に感じる方は少なくありません。
特に、むち打ち、頸椎捻挫、腰部捻挫、打撲、肩や背中の痛みなど、外見からは分かりにくい交通事故の負傷では、治療期間と実際の通院日数の関係が分かりにくくなります。
結論から言うと、2026年現在、自賠責保険の傷害慰謝料は1日4,300円が基本ですが、「実通院日数×2倍」が常にそのまま慰謝料の対象日数になるわけではありません。
自賠責保険の支払基準では、傷害慰謝料は1日4,300円で、対象日数は「被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内」とされています。さらに国土交通省の実施要領では、入院を含む実治療日数の2倍に相当する日数を基本としつつ、あんま・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師の施術については実施術日数とする取り扱いが示されています。(giroj.or.jp) (mlit.go.jp)
そのため、「慰謝料=通院回数×8,600円」という覚え方は、あくまで簡易的な理解にとどめるべきです。
また、慰謝料を増やすことを目的に通院するのではなく、事故による負傷に対して必要な治療・施術を適切な頻度で継続することが本来の目的です。
日本損害保険協会は、交通事故後は医療機関を受診し、医師の指示に従って適切な治療を受けるよう案内しています。また、治療中は保険会社から通院・治療状況や回復度合いについて確認されることがあります。(sonpo.or.jp) (sonpo.or.jp)
本記事では、自賠責保険の慰謝料計算の仕組み、治療期間と実治療日数の違い、整骨院での自賠責保険施術、通院を中断するリスク、保険会社から治療費打ち切りを打診された場合の考え方、整形外科と整骨院の役割分担について、医学・保険制度の両面から詳しく解説します。
- 1. 自賠責保険の慰謝料とは?
- 自賠責保険の慰謝料は「治療費」とは別
- 結論:簡易計算としては使われるが、正確には条件がある
- ケース1:30日間の治療期間・通院10日
- ケース2:30日間の治療期間・通院20日
- ケース3:90日間の治療期間・通院30日
- ケース4:90日間の治療期間・通院50日
- 例1:3か月の治療・20回通院
- 例2:3か月の治療・50回通院
- 例3:6か月の治療・40回通院
- 例4:6か月の治療・100回通院
- 誤解1:「通院1回=8,600円が必ずもらえる」
- 誤解2:「毎日通院すれば慰謝料が最大になる」
- 誤解3:「整骨院にだけ通えばいい」
- 誤解4:「保険会社が治療終了と言ったら、その日で終わり」
- 誤解5:「症状が少し良くなったから、何週間か休んでも問題ない」
- Q1. 自賠責保険の慰謝料は「通院日数×2×4,300円」ですか?
- Q2. 整骨院に1回通ったら慰謝料は8,600円ですか?
- Q3. 通院を1週間休んだら慰謝料はもらえなくなりますか?
- Q4. 保険会社から治療費を打ち切ると言われました。通院をやめるべきですか?
- Q5. 整形外科と整骨院の両方に通うと慰謝料が増えますか?
- 情報の根拠・信頼性
1. 自賠責保険の慰謝料とは?
慰謝料は「交通事故による精神的・肉体的苦痛」に対する補償
交通事故によって負傷すると、
- 首が痛い
- 腰が痛い
- 手足がしびれる
- 頭痛がする
- 肩が上がらない
- 睡眠がとりにくい
- 日常生活が制限される
など、身体的・精神的な負担が生じることがあります。
自賠責保険の傷害に関する慰謝料は、このような交通事故による精神的・肉体的苦痛を補償する損害項目です。
日本損害保険協会も、傷害による損害として治療関係費、休業損害、慰謝料などを挙げ、慰謝料について1日4,300円の支払基準を示しています。(sonpo.or.jp)
自賠責保険の慰謝料は「治療費」とは別
交通事故後の損害賠償では、
- 治療費
- 施術費
- 通院交通費
- 文書料
- 休業損害
- 慰謝料
などは、それぞれ別の損害項目です。
したがって、
整骨院の施術費=慰謝料
ではありません。
また、
慰謝料=通院費の還付
でもありません。
自賠責保険では傷害による損害を一つの枠の中で扱うため、治療費・施術費、休業損害、慰謝料などの合計額について傷害部分の限度額が関係します。国土交通省は、傷害による損害について被害者1人につき120万円を限度としています。(mlit.go.jp)
2. 2026年現在の自賠責保険慰謝料は1日4,300円
自賠責保険の支払基準では、傷害慰謝料は、
1日につき4,300円
です。(giroj.or.jp)
日本損害保険協会の現行案内でも、1日4,300円とされています。(sonpo.or.jp)
この4,300円は、2020年4月1日以降に発生した事故に適用される現在の基準です。損害保険料率算出機構も、現行の自賠責保険支払基準が2020年4月1日以降の事故に適用されることを明示しています。(giroj.or.jp)
2020年3月31日以前の事故との違い
2020年3月31日以前に発生した事故については、慰謝料の日額が4,200円でした。
現在の交通事故については基本的に4,300円を用います。
2026年7月には自賠責保険約款が改定され、非対面手続きや電子化に関する規定も変更されていますが、慰謝料の日額4,300円という傷害慰謝料の支払基準自体は現在の基準として案内されています。(sonpo.or.jp) (sonpo.or.jp)
3. 「実通院日数×2倍」は本当なのか?
結論:簡易計算としては使われるが、正確には条件がある
交通事故の慰謝料を検索すると、
慰謝料=4,300円×実通院日数×2
という計算式がよく出てきます。
例えば、
実通院日数10日
なら、
10日×2=20日
20日×4,300円=86,000円
という計算です。
実際、日本損害保険協会の自賠責関連資料や日弁連交通事故相談センターの相談事例でも、頸椎捻挫のケースで実通院10日を20日として4,300円×20日=86,000円とした事例が紹介されています。(n-tacc.or.jp)
しかし、これをすべての事故に機械的に適用するのは正確ではありません。
4. 正しい基本構造は「治療期間」と「実治療日数」を比較する
自賠責保険の慰謝料は、
4,300円×慰謝料対象日数
で計算します。
そして、一般的な通院傷害の簡易計算では、
治療期間の日数
と
実治療日数×2
のうち、少ない方を対象日数として考える方法が使われます。
つまり、
慰謝料対象日数=「治療期間」と「実治療日数×2」の少ない方
と整理すると分かりやすくなります。
もっとも、厳密には自賠責の支払基準は「被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内」としており、個別事案を単純な算式だけで処理する規定ではありません。(giroj.or.jp)
5. 実際に数字で計算してみる
ケース1:30日間の治療期間・通院10日
治療期間:30日
実治療日数:10日
実治療日数×2=20日
比較すると、
- 治療期間:30日
- 実治療日数×2:20日
少ない方は20日。
したがって簡易計算では、
4,300円×20日=86,000円
となります。
ケース2:30日間の治療期間・通院20日
実治療日数×2=40日
治療期間は30日なので、
- 治療期間:30日
- 実治療日数×2:40日
少ない方は30日。
したがって、
4,300円×30日=129,000円
となります。
ケース3:90日間の治療期間・通院30日
実治療日数×2=60日
治療期間は90日。
少ない方は60日です。
したがって、
4,300円×60日=258,000円
となります。
ケース4:90日間の治療期間・通院50日
実治療日数×2=100日
治療期間は90日。
少ない方は90日。
したがって、
4,300円×90日=387,000円
となります。
6. 「通院を増やせば慰謝料が増える」という理解は危険
ここは非常に重要です。
計算式だけを見ると、
「通院日数を増やせば慰謝料が増える」
ように見えます。
しかし、これは、
「慰謝料を増やすために必要以上に通院するべき」
という意味ではありません。
自賠責保険の支払基準でも、慰謝料の対象日数は「傷害の態様」「実治療日数」などを勘案して決めるとされています。(giroj.or.jp)
つまり、
本当に交通事故による症状があり、その治療・施術のために必要な通院を行った
ことが前提です。
「慰謝料目的の通院」と評価されるような不自然な通院は、適切な交通事故治療とはいえません。
7. なぜ「実通院日数×2」が存在するのか?
慰謝料は「病院に行った日だけ」の精神的苦痛を補償しているわけではありません。
交通事故後のケガは、
- 通院していない日
- 自宅で安静にしている日
- 痛みがあって仕事に行っている日
- 睡眠が妨げられている日
- 家事が制限されている日
にも身体的・精神的負担が存在する可能性があります。
そのため、実際に医療機関を受診した日数だけではなく、治療期間や傷害の状態などを考慮して慰謝料の対象日数を評価します。
ただし、自賠責保険は「通院しない日も必ず1日分として加算する」という制度ではありません。
実治療日数を基礎にした評価と治療期間の上限を組み合わせることで、客観的・統一的に損害を算定する仕組みになっています。
8. 「治療期間」と「実治療日数」の違い
この2つを混同すると、慰謝料計算を誤ります。
治療期間
一般的には、
初診日から治療終了日・症状固定日までの暦日数
を指す考え方です。
例えば、
4月1日初診
↓
6月29日治療終了
なら、およそ90日間の治療期間になります。
実治療日数
実際に、
- 整形外科を受診した日
- 入院した日
- 整骨院で施術を受けた日
など、実際に治療・施術を受けた日数です。
したがって、
治療期間90日
でも、
実通院日数20日
ということは普通にあり得ます。
9. 整形外科と整骨院の「通院日数」はどう考える?
交通事故後に整形外科と整骨院を併用する場合、治療日数の考え方には注意が必要です。
例えば、
- 整形外科:月4回
- 整骨院:月12回
という通院をしているとします。
単純に、
4+12=16回
と考えるだけでは不十分です。
同じ日に整形外科と整骨院の両方を利用した場合や、施術内容、保険会社との治療費支払いの方法などによって取り扱いが変わる可能性があります。
また、自賠責保険の傷害慰謝料については、柔道整復師の施術費が対象になり得る一方、鍼灸施術には別の取り扱いがあります。国土交通省の支払基準では、柔道整復師等の施術費用を必要かつ妥当な実費としています。(giroj.or.jp)
したがって、
「整形外科と整骨院に両方行けば慰謝料の日数を単純に2倍にできる」
という理解は誤りです。
10. 自賠責保険の傷害120万円という上限にも注意
交通事故の自賠責保険では、傷害による損害について、
被害者1人につき120万円
が限度額です。(mlit.go.jp)
この120万円には、
- 治療費
- 施術費
- 通院交通費
- 文書料
- 休業損害
- 慰謝料
などが含まれます。
つまり、
「慰謝料だけで120万円まで」
ではありません。
例えば治療費が高額になれば、その分だけ傷害部分の120万円枠を消費します。
11. 治療費と慰謝料の関係
仮に、
治療費・施術費:60万円
休業損害:20万円
とすると、
合計80万円です。
この場合、120万円まで残り40万円となります。
慰謝料が40万円を超える場合でも、傷害部分の自賠責限度額との関係で、全額が自賠責から支払われるとは限りません。
したがって、
「通院日数×4,300円×2=慰謝料の最終受取額」
と考えるのも不正確です。
この計算は、あくまで慰謝料部分の自賠責基準による概算です。
12. 休業損害も自賠責の傷害損害に含まれる
交通事故によって仕事を休んだ場合には、休業損害が問題になります。
現在の支払基準では、休業損害は原則として1日6,100円です。
ただし、これを超える収入減少を立証できる場合には、1日19,000円を限度として実額が認められる基準があります。(giroj.or.jp) (sonpo.or.jp)
そのため、交通事故後に会社員だけでなく、
- パート
- アルバイト
- 自営業
- 個人事業主
- 家事従事者
などが仕事や家事を制限された場合も、休業損害について確認する価値があります。
ただし、休業損害は実際に収入減少があったか、家事労働への支障があったかなど、個別の立証・判断が必要です。
13. 治療を中断すると何が問題になるのか?
交通事故治療で最も注意したいことの一つが、自己判断による長期間の通院中断です。
例えば、
「仕事が忙しくなった」
「痛みが少し軽くなった」
「病院が混んでいる」
「もう大丈夫だと思った」
などの理由で、1か月以上治療を中断したとします。
その後、再び痛みが強くなって受診した場合、医学的にも保険実務上も、
「その症状が事故から連続して存在していたのか」
「中断期間中に別の原因が発生していないか」
などの説明が必要になります。
つまり、治療中断は単に「慰謝料が減る」という単純な問題ではありません。
事故と現在の症状との因果関係や、治療の必要性・継続性を説明しにくくなる可能性がある
ことが重要です。
14. 「1週間くらい通院しなかったらダメ」は一律ではない
これも誤解されやすいポイントです。
自賠責保険の制度に、
「7日間通院しなければ慰謝料がゼロになる」
という一律の条文があるわけではありません。
ただし、長期間の空白があると、
- 症状の継続性
- 治療の必要性
- 事故との因果関係
などが問題になる可能性があります。
そのため、通院が難しい場合には、自己判断で長期間放置するよりも、医師に相談して治療計画を確認することが重要です。
15. 保険会社から治療費を打ち切られたら?
交通事故治療では、
「保険会社からそろそろ治療を終了してくださいと言われた」
というケースがあります。
ここで重要なのは、
保険会社による治療費支払いの打ち切り
と
医学的な症状固定
は同じ意味ではないということです。
日本損害保険協会も、治療によってこれ以上の回復が認められない状態を症状固定とし、治療継続の必要性について争いがある場合は、これまでの治療内容・経過を踏まえて必要性を説明し、担当医にも相談するよう案内しています。(sonpo.or.jp)
また、日弁連交通事故相談センターも、症状固定前に保険会社が治療費の支払いを終了するケースがあることを示しています。(n-tacc.or.jp)
したがって、
「保険会社から打ち切りと言われた=今日で治療をやめなければならない」
と直ちに考える必要はありません。
まだ治療が必要な場合には、まず主治医に現在の症状と治療継続の必要性を相談することが重要です。
16. 治療を続けるべきかどうかを判断する主体
治療の必要性を医学的に判断する中心的な専門家は医師です。
整骨院では柔道整復師が施術の必要性を判断しますが、医学的診断を行う立場ではありません。
交通事故後の治療について、
- まだ改善している
- しびれが残っている
- 可動域制限がある
- 痛みが改善途中
- 新しい症状が出た
などがある場合には、整形外科等で医師に相談することが重要です。
日本損害保険協会も、治療継続について問題がある場合には担当医に改めて相談し、医師の見解を踏まえて保険会社と相談することを案内しています。(sonpo.or.jp)
17. 整形外科と整骨院の役割の違い
交通事故後の治療では、
「病院か整骨院か」
という二択ではなく、
「それぞれの専門領域をどう活用するか」
が重要です。
| 項目 | 整形外科 | 整骨院 |
|---|---|---|
| 医師による診察 | ○ | × |
| 診断 | ○ | × |
| X線 | ○ | × |
| MRI | ○ | × |
| CT | ○ | × |
| 投薬 | ○ | × |
| 神経学的評価 | ○ | 限定的 |
| 柔道整復施術 | × | ○ |
| 手技療法 | 医療機関による | ○ |
| 運動指導 | 医療機関による | ○ |
| 継続的な身体評価 | ○ | ○ |
日本損害保険協会は、交通事故後は医療機関で診察を受け、医療機関以外でのリハビリを希望する場合には医師と相談することが望ましいとしています。(sonpo.or.jp)
18. 整骨院での自賠責保険施術と慰謝料
国土交通省の支払基準では、免許を有する柔道整復師による施術費用は、必要かつ妥当な実費とされています。(giroj.or.jp)
したがって、
交通事故
↓
医療機関で診察
↓
整骨院で柔道整復施術
という流れは、自賠責保険の対象となり得ます。
ただし、
整骨院に通えば通うほど慰謝料が無条件で増える
わけではありません。
施術の必要性、事故との因果関係、実治療日数、治療期間、傷害の態様などが考慮されます。
19. 鍼灸・円皮鍼の場合はさらに注意
鍼灸施術については、自賠責保険の取り扱いが柔道整復とは異なります。
国土交通省の実施要領では、はり師・きゅう師等による施術について、必要かつ妥当な実費とする一方、医師が必要と認めた場合を原則としています。(mlit.go.jp)
また、損保ジャパンの2026年2月改定の自賠責請求案内では、傷害慰謝料の対象日数について、実治療日数の2倍に相当する日数を基本としつつ、あんま・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師による施術は実施術日数とする説明があります。(sompo-japan.co.jp)
したがって、
柔道整復施術の通院日数
と
鍼灸施術日数
を慰謝料計算上、同じルールで単純に扱うべきではありません。
20. 「整形外科+整骨院」で治療する場合の通院管理
交通事故後に整形外科と整骨院を併用する場合は、それぞれの役割を明確にすることが重要です。
整形外科
- 医学的診断
- 画像検査
- 神経学的評価
- 薬物療法
- 症状固定の医学的判断
整骨院
- 柔道整復師による身体評価
- 筋・関節への施術
- 可動域
- 筋緊張
- 動作
というように役割分担します。
日本損害保険協会も、医療機関以外でのリハビリを希望する場合には医師と相談することを案内しています。(sonpo.or.jp)
21. 自賠責保険の慰謝料計算例
例1:3か月の治療・20回通院
治療期間:約90日
実通院日数:20日
実通院日数×2:40日
少ない方:40日
概算:
4,300円×40日=172,000円
となります。
例2:3か月の治療・50回通院
治療期間:約90日
実通院日数:50日
実通院日数×2:100日
少ない方:90日
概算:
4,300円×90日=387,000円
となります。
例3:6か月の治療・40回通院
治療期間:約180日
実通院日数:40日
実通院日数×2:80日
少ない方:80日
概算:
4,300円×80日=344,000円
となります。
例4:6か月の治療・100回通院
実通院日数×2=200日
治療期間=約180日
少ない方=180日
概算:
4,300円×180日=774,000円
となります。
ただし、これはあくまで慰謝料部分の概算です。
治療費、施術費、休業損害などを合わせた自賠責の傷害部分の限度額120万円との関係を別途考える必要があります。(mlit.go.jp)
22. 慰謝料計算でよくある誤解
誤解1:「通院1回=8,600円が必ずもらえる」
正確ではありません。
実治療日数の2倍という考え方はありますが、治療期間の範囲内という制限があります。
誤解2:「毎日通院すれば慰謝料が最大になる」
誤りです。
必要な治療を必要な頻度で受けることが重要です。
誤解3:「整骨院にだけ通えばいい」
交通事故後は医療機関で診察を受けることが重要です。
整骨院ではX線やMRIなどの画像診断を行えず、医師による診断もできません。(sonpo.or.jp)
誤解4:「保険会社が治療終了と言ったら、その日で終わり」
医学的な症状固定とは別です。
まだ治療が必要であれば、医師に相談し、必要性について保険会社と調整する必要があります。(sonpo.or.jp)
誤解5:「症状が少し良くなったから、何週間か休んでも問題ない」
長期間の治療中断は、症状の継続性や治療の必要性を説明するうえで問題になる可能性があります。
23. 治療を中断しないための基礎知識
治療を「症状が完全になくなるまで我慢して続ける」という意味ではない
治療継続とは、
必要な時期に必要な治療を受け、医学的経過を確認すること
です。
例えば、
「今週は症状が軽いから完全に通院をやめる」
ではなく、
「症状は軽くなっているが、まだ一定の動作で痛みが出る」
なら、その状態を医師や施術者に伝えて治療計画を確認します。
24. 通院できない場合はどうする?
仕事、子育て、介護、学校などで通院できない場合があります。
この場合、無理に毎日通院する必要があるという意味ではありません。
重要なのは、
治療が必要な状態なのに長期間自己判断で放置しないこと
です。
例えば、
「今週は仕事の都合で受診できません」
という場合と、
「1か月間まったく受診せず、その後突然再開する」
という場合では、治療経過の連続性が異なります。
長期的な通院が難しい場合には、医師に相談して治療頻度や通院間隔について確認することが望まれます。
25. 症状が改善してきたときの治療判断
交通事故後の症状が、
- 痛みが10→5に減った
- 可動域が改善した
- しびれの範囲が狭くなった
- 睡眠が改善した
- 長時間座れるようになった
など改善している場合、これは治療・施術による変化を評価する重要な情報です。
改善が続いている場合には、
「治療効果がある=まだ改善可能性がある」
という医学的判断につながることがあります。
反対に、
数週間~数か月治療しても症状がほとんど変化しない場合は、医師が治療方針や検査内容を見直すことがあります。
26. 症状固定と慰謝料の関係
症状固定は、自賠責保険における重要な区切りです。
日本損害保険協会は、治療によってこれ以上の回復が認められない状態を症状固定とし、その後の治療費は一般に事故による損害賠償の対象外として扱われると説明しています。(sonpo.or.jp)
したがって、
治療期間
が長ければ長いほど無条件で慰謝料が増えるわけではありません。
症状固定までの治療期間と実治療日数、傷害の態様などが関係します。
27. 後遺障害が残った場合の慰謝料は別の項目
交通事故の慰謝料には、
傷害慰謝料
と
後遺障害慰謝料
があります。
傷害慰謝料は、事故によるケガの治療期間・実治療日数などを基礎に算定されます。
一方、後遺障害慰謝料は、症状固定後に残った障害について、等級認定された場合に問題になります。
したがって、
「6か月通院したから傷害慰謝料が終わり、そのまま後遺障害14級になる」
という自動的な仕組みではありません。
後遺障害には別途審査があります。
28. 茨木あゆみ鍼灸整骨院での交通事故後の施術
茨木あゆみ鍼灸整骨院では、交通事故後の、
- むち打ち
- 頸椎捻挫
- 腰部捻挫
- 肩の痛み
- 背中の痛み
- 腰痛
などについて、柔道整復師・鍼灸師の視点から身体状態を確認します。
交通事故後の施術では、
痛みの部位
- 首
- 肩
- 背中
- 腰
- 骨盤
- 手足
症状
- 痛み
- しびれ
- 重だるさ
- 可動域制限
- 筋緊張
日常生活
- 運転
- デスクワーク
- 立ち仕事
- 睡眠
- 家事
- 育児
などを含めて身体機能を確認します。
公開されている施設情報では、茨木市園田町に所在し、交通事故、むち打ち、柔道整復、鍼灸などの施術を取り扱う施設として掲載されています。(itp.ne.jp)
29. 柔道整復師による施術と自賠責保険
柔道整復師の施術費については、国土交通省の自賠責保険支払基準で、免許を有する柔道整復師等による施術費用を必要かつ妥当な実費としています。(giroj.or.jp)
したがって、
交通事故→整形外科→整骨院
という形で、医療機関と整骨院を役割分担して利用することは可能です。
ただし、保険会社による治療費・施術費の直接支払いについては、保険会社との調整が必要になる場合があります。
日本損害保険協会は、医療機関に治療費を直接支払うサービスについて、被害者・医療機関・保険会社の合意に基づくものと説明しています。(sonpo.or.jp)
30. 治療中に記録しておくとよい情報
交通事故後は、自分の症状を把握するためにも、次の情報を記録しておくと有用です。
- 事故日
- 初診日
- 診断名
- 痛みの部位
- しびれの部位
- 痛みの強さ
- 痛みが出る動作
- 通院日
- 整骨院施術日
- 医師からの説明
- 保険会社との連絡内容
- 症状の改善・悪化
- 仕事への影響
- 睡眠への影響
特に治療中断が発生した場合には、
なぜ通院できなかったのか
を記録しておくことが重要です。
例えば、
「仕事上の出張で10日間通院できなかった」
「医師の判断で次回診察まで様子を見ることになった」
「症状が強くなり別の医療機関を受診した」
など、理由がある場合には、その経緯が分かるようにしておくと説明しやすくなります。
31. 大阪・茨木市・高槻市で交通事故治療を受ける方へ
茨木市、高槻市周辺では、
- 自動車通勤
- バイク通勤
- 子どもの送迎
- 買い物
- デスクワーク
- 営業車
- 配送
- 介護・訪問業務
など、日常生活・仕事で車両を利用する方がいます。
交通事故後の通院で重要なのは、
通える回数を増やすことではなく、必要な治療を継続できる医療機関・施術所を選ぶこと
です。
例えばデスクワークの方では首・肩・腰の症状が長時間座位で悪化することがあります。
一方、営業職や配送業などでは、運転時間が長いことで腰痛や首の痛みが増えることがあります。
交通事故による受傷に加えて、事故後の日常生活・仕事による負荷が症状に影響することもあるため、施術では事故だけでなく現在の生活状況を把握することも重要です。
32. よくある質問|交通事故慰謝料・通院・整骨院
Q1. 自賠責保険の慰謝料は「通院日数×2×4,300円」ですか?
一般的な簡易計算としては、
4,300円×(実治療日数×2)
を用いる方法があります。
ただし、治療期間を超えては計算できないため、基本的には、
「治療期間」と「実治療日数×2」の少ない方
を慰謝料対象日数として考える方法が広く用いられています。
また、自賠責の正式な支払基準は、傷害の態様や実治療日数などを勘案して治療期間の範囲内で対象日数を決める仕組みです。(giroj.or.jp)
Q2. 整骨院に1回通ったら慰謝料は8,600円ですか?
必ず8,600円になるとは言えません。
「実治療日数×2」は、あくまで自賠責基準における慰謝料対象日数の考え方の一つです。
治療期間との関係、傷害の態様、実際の治療・施術状況などを考慮する必要があります。
また、鍼灸施術については、実施術日数として扱う旨の規定があるため、柔道整復施術と同じ計算と単純化しないことが重要です。(mlit.go.jp)
Q3. 通院を1週間休んだら慰謝料はもらえなくなりますか?
「1週間休んだら自動的に慰謝料がゼロになる」という一律ルールはありません。
ただし、長期間の通院中断は、症状の継続性や治療の必要性を説明する上で問題になる可能性があります。
通院できない事情がある場合には、医師に相談して治療計画を確認することが重要です。
Q4. 保険会社から治療費を打ち切ると言われました。通院をやめるべきですか?
まだ治療が必要で、医師が症状固定と判断していない場合は、保険会社の連絡だけを理由に自己判断で治療を中断するのは適切ではありません。
日本損害保険協会は、治療継続の必要性について担当医へ相談し、医師の見解を踏まえて保険会社と相談するよう案内しています。(sonpo.or.jp)
Q5. 整形外科と整骨院の両方に通うと慰謝料が増えますか?
「両方に通うこと自体」が慰謝料を増やすわけではありません。
整形外科と整骨院には、それぞれ、
- 診断・画像検査・投薬
- 柔道整復施術・身体機能へのアプローチ
という異なる役割があります。
必要な治療を適切に受けた結果として通院日数が増える場合はありますが、慰謝料を目的に不必要な通院をするという考え方は適切ではありません。
33. 自賠責保険の慰謝料を正しく理解するためのポイント
交通事故の慰謝料については、
「4,300円」
「実通院日数×2」
という数字だけが独り歩きしやすくなっています。
しかし、より正確に理解するなら、
自賠責保険の傷害慰謝料は1日4,300円が基本であり、慰謝料の対象日数は、治療期間の範囲内で傷害の態様や実治療日数などを考慮して算定される。一般的な簡易計算では「治療期間」と「実治療日数×2」の少ない方を用いる。
という理解が適切です。(giroj.or.jp) (sonpo.or.jp)
さらに、
治療費
施術費
休業損害
通院交通費
慰謝料
などの合計が傷害部分の120万円という自賠責限度額と関係します。(mlit.go.jp)
そのため、単純な慰謝料計算だけを見て「これだけもらえる」と考えるべきではありません。
34. 交通事故治療で最も重要なのは「慰謝料を増やす通院」ではなく「治療を途切れさせないこと」
交通事故後の治療で重要なのは、慰謝料のために通院することではありません。
本来の目的は、
事故によって生じた負傷を適切に診断・治療し、身体機能を回復させること
です。
そのため、
事故
↓
医療機関で診察
↓
診断
↓
必要な治療
↓
必要に応じて整骨院で柔道整復施術
↓
症状の経過確認
↓
改善または症状固定
という流れを意識することが重要です。
通院を中断する必要がある場合には、自己判断で長期間放置するのではなく、医師・施術者に相談して治療計画を確認することが重要です。
また、保険会社から治療費の終了を打診された場合も、
保険会社の判断
と
医学的な症状固定
を混同しないことが重要です。
日本損害保険協会は、症状固定後の治療費は一般に事故による損害賠償の対象外として扱われる一方、治療継続の必要性について争いがある場合には、治療内容・経過や医師の見解を踏まえて協議することを案内しています。(sonpo.or.jp)
35. まとめ|「実通院日数×2倍」は慰謝料計算の一部であり、治療継続そのものが重要
交通事故の自賠責保険慰謝料について、
「実通院日数×2倍」
という計算方法は広く知られています。
しかし、正確には、
1日4,300円
を基準として、
治療期間の範囲内で、実治療日数などを考慮して対象日数を算定する
仕組みです。
一般的な簡易計算では、
慰謝料=4,300円×「治療期間」と「実治療日数×2」の少ない方
と整理できます。(giroj.or.jp) (sonpo.or.jp)
例えば、
- 治療期間90日
- 実通院30日
なら、
30×2=60日
4,300×60=258,000円
という概算になります。
一方、
- 治療期間90日
- 実通院50日
なら、
50×2=100日ですが、治療期間90日を超えられないため、
4,300×90=387,000円
という考え方になります。
ただし、この金額はあくまで自賠責基準による傷害慰謝料の概算であり、治療費・施術費・休業損害・通院交通費などを合わせた傷害部分の120万円という上限との関係もあります。(mlit.go.jp)
そして、今回のテーマである「治療を中断しないための基礎知識」で最も重要なのは、
「慰謝料を減らさないために毎日通院する」
ことではありません。
重要なのは、
交通事故による症状がある限り、必要な治療・施術を適切な頻度で継続し、治療経過を途切れさせないこと
です。
長期間の自己判断による中断は、症状の一貫性、事故との因果関係、治療の必要性を説明するうえで問題になる可能性があります。
また、保険会社から治療終了を打診された場合も、
保険会社による支払い終了の提案
と
医師による症状固定の医学的判断
は区別する必要があります。(sonpo.or.jp)
茨木市・高槻市など大阪府北摂地域で交通事故後のむち打ち、頸椎捻挫、腰部捻挫、腰痛、肩の痛み、手足のしびれなどについて治療・整骨院通院を検討する場合も、慰謝料の計算式だけを見るのではなく、
医療機関での診断
治療・施術の必要性
継続的な症状評価
適切な通院頻度
保険会社との情報共有
を総合的に考えることが重要です。
茨木市園田町の茨木あゆみ鍼灸整骨院では、交通事故後の首・肩・腰などの症状について、柔道整復師・鍼灸師の視点から身体状態を確認し、必要に応じて柔道整復施術や鍼灸などの保存的なアプローチを検討します。
ただし、医師による診断、画像検査、症状固定の医学的判断は整形外科などの医療機関が担う領域です。
交通事故治療では、
「慰謝料を最大化するための通院」
ではなく、
「必要な治療を適切に受け、その経過を正確に残すこと」
を基本に考えることが重要です。
情報の根拠・信頼性
本記事の自賠責保険の慰謝料については、2026年現在の国土交通省・損害保険料率算出機構・日本損害保険協会の公開資料を中心に確認しています。
自賠責保険の傷害慰謝料は、現在の支払基準で1日4,300円とされています。(giroj.or.jp)
また、慰謝料の対象日数について、自賠責の基本的な支払基準は「被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内」としています。(giroj.or.jp)
国土交通省の実施要領では、慰謝料の対象日数について、入院を含む実治療日数の2倍に相当する日数を基本とし、あんま・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師の施術については実施術日数とする取り扱いが示されています。(mlit.go.jp)
そのため、本記事では「実通院日数×2」を絶対的な公式としてではなく、一般的な自賠責基準の簡易計算として説明しています。
日弁連交通事故相談センターでも、頸椎捻挫で2か月間に実通院10日の事例について、4,300円×20日=86,000円という自賠責基準に沿った慰謝料提示が紹介されています。一方で、同センターは自賠責基準とは別に任意保険基準・弁護士基準が存在することも説明しています。(n-tacc.or.jp)
自賠責の傷害部分については、治療関係費、休業損害、慰謝料等を含めて被害者1人につき120万円が限度です。(mlit.go.jp)
治療の継続については、日本損害保険協会が、医療機関で医師の指示に従って治療を受けること、治療中は保険会社が治療状況を確認する場合があること、治療継続が必要な場合には担当医の見解も踏まえて保険会社と相談することを案内しています。(sonpo.or.jp) (sonpo.or.jp) (sonpo.or.jp)
なお、自賠責保険約款は2026年7月1日付で改定され、非対面手続きや電子化に関する運用が変更されています。(sonpo.or.jp)
情報信頼性:高い。
ただし、実際の交通事故について「いくら慰謝料が支払われるか」「整骨院の施術費がどこまで認められるか」「治療期間をどこまで認めるか」は、事故状況、傷害内容、通院状況、医師の見解、保険会社との協議などによって個別に異なります。
また、慰謝料には自賠責基準だけでなく、任意保険会社の基準や裁判・弁護士基準が関係する場合があり、自賠責基準の4,300円×対象日数が損害賠償額全体の最終的な金額を意味するものではありません。(n-tacc.or.jp)
本記事は一般的な自賠責保険・交通事故治療・整骨院施術に関する情報であり、個別の法律判断、保険金支払の保証、慰謝料額の確定、後遺障害等級の認定を示すものではありません。
交通事故後の長引く不調やリハビリについて
交通事故の症状に対応する専門窓口として、長期的な機能回復をサポートいたします[cite: 1]。
事故後の過敏になっているお身体には、無理な力を加えず、痛みの出ない円皮鍼や優しい骨格矯正を用いたバランス調整をご提案します。
※自賠責保険適用により、窓口負担無料で対応可能です[cite: 1]。

